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空元気�� ページ32
Aside
どこかふわふわとして落ち着かない体を優しく抱き止められる。
ふわふわの癖っ毛……久々に触れることができた。
私が柱に就任してから、激務に追われて……こうして二人でゆっくりいられる時間はほとんど無に等しかった。
人の体温に安堵を覚え、目を閉ざすと。
「だが……頼むから、自分の体は大切にしてくれ」
どこか激情を抑えた声でそう言われた。
おそらく、毒のことを指しているのだろう。
なぜか切ない気持ちに襲われながら、
「……はい」
と答えた。
少し声は掠れてしまったけれど、義勇さんの耳にはしっかり届いたようで……
ぎゅっと、より一層強く抱きしめられた。
私もそっと、私のよりもずっと逞しいその背に手を回す。
もう少し、この背に頼ってもいいのかな……
そんなことを淡く思って、ほんの少しだけ、さらに体重を彼に預けた。
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作者名：emiria | 作成日時：2021年1月5日 21時
