やめて�ぁ、� ページ35
(続き)
「違う」
「……んだよ、お前。親に売られて、溝臭い道端で俺とやった時のこと、忘れたとは言わせねえぜ」
「……今は、違う」
真っ直ぐなAの睨みは、いつも彼女が微笑んでいるからか、かなり凄味がある。
それに物怖じせず、男は言い返す。
「はぁ？ 違う？」
「私はもう、身売りなんてしていない」
「はっ、嘘つけ。泣きながらこの屋敷の主人に頼んだんだろ。体で全部払うから養ってくださいって」
……は？
「そんなこと言ってない！」
「じゃあどうやって説明すんだよ！ 五年前、俺といい事して金稼いでたやつがこんな良い所に住んで！ そんないい羽織着て！ ああ!?」
Aの胸倉を掴み、唾を飛ばしながら罵声を浴びせる男。
俺は無理矢理Aと男の間に割り込んだ。
「俺はAに剣術を教えている。この家の主も俺だ」
「……はあん、そういうこと？」
「どういうことだ」
「やっぱり、コイツは売女ってわけだ」
「なぜそうなる。というか、まずAを離せ」
「やだね。俺が何年かけてここを特定したと思ってるんだ。二年だぞ？」
「なぜそこまでする」
「はっはー、聞いて驚け。コイツと俺、体の相性抜群なんだわ。ちなみに、俺が初めてをとってやったんだぜ」
……は？
何を言ってる？
「知らないの？ うっわ、まじかよ。じゃあ俺が教えてあげる」
男はそう言って、パッとAを掴んでいた手を放した。
そのまま落ちるAを、咄嗟に受け止める。
「あんたが今大事そうに抱えてるその女、借金で親に商品にされてたんだよ。そん時は……確か、十三だったな。
ガキの癖にちょー顔良いから、他のやつにとられる前に、俺が一発やっておこっかなーって。
そしたらさ、そいつ、一回目は痛がってたのに、二回目からは接客の仕方覚えたみたいで。何でもかんでもイイ！キモチイイ！ってトチ狂ってて。
んで、俺との相性もグン抜だったから、もう俺、コイツでしか抜けねーんだわ。
でもさ、急に消えたの。そしたら今度は、顔で食ってってるっての。これ知った時はマジで笑ったわ。顔がいい女って狡いよな、体で食ってけんだからよ。
……あ、もしかして、お前も……」
「もういい」
「は？」
「もういいから、帰ってくれ」
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emiria(プロフ) - ありがとうございます(*^^*) そう言っていただけて嬉しいです！ (2020年8月12日 18時) (
レス) id: 326160d654 (このIDを非表示/違反報告)
藍乃 - どうしてくれるんですか！面白すぎてお茶を吹き出してしまったじゃないですか！！ 訳：面白すぎてお茶を吹き出しちゃったじゃん！もっともっと〜！←奴はドMです、 (2020年8月12日 13時) (レス) id: bea9161b20 (このIDを非表示/違反報告)
emiria(プロフ) - 月夜公さん» 良かった……笑ってくれる人がいた！ ありがとうございます！ (2020年8月8日 20時) (レス) id: ecee6d7503 (このIDを非表示/違反報告)
月夜公(プロフ) - 『この世の全ての鮭大根を食べてきた』だって......!! 思わず吹き出しちゃいました！！ (2020年8月8日 13時) (レス) id: 253c82e7ac (このIDを非表示/違反報告)
emiria(プロフ) - 月夜公さん» すみません！ ご指摘ありがとうございます。只今直してきました。 (2020年7月26日 16時) (レス) id: ecee6d7503 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：emiria | 作成日時：2020年5月2日 15時
