安心�� ページ16
宇随side
「……なぁ甘露寺」
パタパタと去っていく看板娘……羽衣紫の背中を見送りながら、俺は甘露寺に話しかけた。
伊黒から物凄い殺気を感じたが……気にしないことにした。
「何ですか？ 宇随さん」
「あの看板娘の羽衣紫って娘、前からああだったか？」
「うーん……そうね。でも最近、少し明るくなった気がするわ。」
「明るくなった？」
俺が聞き返すと、甘露寺はおしぼりを握り締め、少し声を大きめにこう言った。
「きっと冨岡さんに出会ったからよ。だって羽衣紫ちゃんが冨岡さんを見る目は、乙女の眼差しそのものだもの！もう、キュンキュンしちゃうわ！」
「……そうか。」
冨岡……か。
……あのイガグリムッツリボンボンめ。
あんな可愛い女の子を落とすなんて、なかなか派手にやるじゃねえか。
俺は嫁がいるからな。三人、いるからな。
だから関係ないが……
少しだけ、まあ、男として尊敬する。
一目見た時に、わかった。
羽衣紫がとても、いい子だってこと。
あんな純粋な笑顔が出来る人は、そうそういねえからな。
冨岡。
色んな男にケンカを吹っ掛けられることもあるとは思うが……
……きちんと守り抜けよ。
「……宇随？ どうした？」
「‥‥・ん？」
ふと、いぶかし気な顔をした伊黒と甘露寺が、俺の顔を覗き込む。
俺はフッと微笑んで、こう言った。
「いいや、何も。派手に、冨岡が羨ましいなぁって思っただけだ。」
一人の男として、な。
「……そうか」
「宇随さん、その気持ち、すごくわかるわ！」
「は？」
もしかして甘露寺は……そういう趣味なのか？
「あんなに可愛い羽衣紫ちゃんが特別にいい笑顔を見せてくれるとなったら私……本当に、キュンキュンしちゃうわ！」
「……そうか」
おい伊黒、そんな枯れ木のような顔をするな。お前は振られちゃあいねえぞ。
甘露寺はただ、羽衣紫が可愛いと言っているだけだ。
店内に視線を巡らせると、羽衣紫が注文を取っている姿があった。
……遠くから見ても、睫毛が長いことがわかる。
なんだか、横顔が日本人っぽくねえな……
別に変な意味はないが、羽衣紫は顔が少し西洋人っぽい。
「宇随？ どうしたんだ？」
「ん？ ああ、何もないぜ。」
伊黒に呼ばれ、俺も二人の話題に割り込む。
羽衣紫の顔立ちのことは、可愛いこと以外すぐに頭から抜けていった。
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emiria(プロフ) - にゃんこさん» 冨岡さんがなんでも可愛く見えるその気持ち……めっちゃわかります！ (2020年4月12日 8時) (
レス) id: ecee6d7503 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - いや冨岡さん夢主心配してるの可愛すぎな(冨岡さんならなんでも可愛く見える病) (2020年4月11日 23時) (レス) id: 0a811b028f (このIDを非表示/違反報告)
emiria(プロフ) - レインさん» いえいえ、こちらこそ光栄です！ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年4月11日 8時) (レス) id: ecee6d7503 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - emiriaさん» 返信ありがとうございます！そんな、emiria様に見ていただけてるなんて光栄です！更新楽しみにしてますね！ (2020年4月11日 0時) (レス) id: 4daac51231 (このIDを非表示/違反報告)
emiria(プロフ) - レインさん» ありがとうございます！！！私もレインさんの作品を、いつも楽しく読ませていただいてます！レインさんも、無理のないように更新頑張ってください！！ (2020年4月10日 18時) (レス) id: ecee6d7503 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：emiria | 作成日時：2020年4月4日 21時
