【相澤消太】今日も不毛な恋をする (ページ7)

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え、浮気者かお前。ページ7

びっくりした、人がいた。あ、そりゃ通るよね。うん。廊下だもんね。うん。

『え、あ、ごめんなさい。私、1年生で、猫がいたから、その、道に迷っちゃって……。』

あれ？私なんか変な事言ってる。

「ふーん、そう。……俺も1年生だから帰る途中で迷った。」

あ、通じた。同級生だった。しかも迷子。

でも、私は今そんなことを気にしている場合ではない。

『……いつから居たの……？』

「え、猫さんや、からだけど……。」

ほぼ最初から！うわ、独り言(？)ほぼ聞かれてたやんか！！恥っっっずっ！！！

「……猫、好きなの……？」

『うえ！？あ、うん！可愛いから、好き。』

「……そう。……俺も猫、好きなんだ。」

『そうなんだ！仲間だねー！』

仲間がいた。良かった。専ら猫派だから、犬派とは語り合えないんだよね。私。家で猫飼ってるし。

いや、犬も可愛くて好きだけど。

……誰に言ってんだ私。

『この子、名前あるの？』

「さあ。俺もさっき通りかかった時、見かけたばっかだから……。」

『そっかあ……』

うーん、なんて呼ぼう……。

『……ここは安直にミケ、かな？』

「ﾅｰ」

いい返事だねー。可愛いなあ。

「……さっき俺が何言っても返事したよ。」

『え、浮気者かお前。』←

「ふっ、浮気者っ……。」

お、地味に笑ったね？ツボった？ツボった？

「ﾝﾅｰ」

……お前はいい返事だね。