かっこいいヒーロー ページ15
私はオールマイトから見学命令が出ていた。
相澤先生からも見学命令が出されたようだ。
理由は、私の個性がまだ十分に発揮されないと判断されたからだ。
「Aちゃん一緒じゃないんやね……。悲しい。」
『あはは、ごめんね。大人しく見学してるよ。』
せめて、画面でしっかり皆の対人訓練を見て学ぼうと思った。
しかし、そんな思いは消し飛ばされた。秒で。←
いや、おかしいよ皆。ハイスペックすぎるよ。
画面越しでも分かった、圧倒的な迫力と緊張感。
こっちもワクワクドキドキしながら見てたけど、なんとも言えないんじゃないんだ、なんにも言えなくなるんだ。
ああ、伝わるかなあ……。私語彙力が無くて、説明が拙くてごめん。
対人戦を見ていて個人的に思ったこと。
轟君の凍らせる個性は、もはや天才かもしれない。圧倒的すぎて、声が詰まった。
でも、1番凄かったのは、出久君と爆豪君の対人戦。
画面を見ていても気圧される程の迫力に、思わず息を呑んだ。
それからもう私の語彙力は消し飛んだ。凄いしか言えなかった。
もっと言いたいことが、伝えたい事があったのに、纏まらなくてむず痒かった。
緑谷君のチームは、ヒーローとしては勝利したけど、オールマイトや八百万さんにはよろしくないらしい。
でも、かっこ良かった。
私はそこで自己完結してしまって、八百万さんが言っていたことを学ぶ頭にはなれなかった。
いいものが見れて良かった、とほくほくしながら戻ろうとしたとき、誰かが私のマフラーをちょいと引っ張った。
振り返ってみれば、お茶子ちゃんだった。
「……勝ったけど、ダメやって。」
お茶子ちゃんは、しょぼくれた表情をした。
『……そうかな。全部ダメだった訳じゃないでしょ？』
「……。」
『……お茶子ちゃん。私ね、思ったの。こういう人達が、ヒーローになるんだなあって。』
「……？」
お茶子ちゃんは分からないと言った表情をした。
でもね、私思ったんだ。
『助けを求めてる人にとってお茶子ちゃんは、かっこいいヒーローだったよ！』
「！……Aちゃん……好き……！」
お茶子ちゃんに抱き締められた。
『えへへ、私もかっこいいお茶子ちゃん好きだよ！』
そして私も抱き締め返した。
目の端の方で峰田君が興奮してた事は見なかったことにしよう。(真顔)
「結婚しよAちゃん。(真顔)」
『ごめん理解出来ない。(真顔)』
続く (更新停止中)
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←ごめん全然理解できない。(真顔)
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作者名：まち | 作成日時：2018年3月30日 8時
