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貴方の心を奪いたい ページ8

「シャル、良かったな」
「な、なにが?」
「Aの手料理を食べれて」
「あぁ、そうだね。嬉しいよ」

今回は皆に作ってたけど、いずれは俺だけの為に作って欲しい。なんて今はまだ言えない。

「シャルの好きな苺のケーキだしな」
「何言ってるの。俺は甘いもの苦手だよ」
「そう言うことにしておこうか」

そう言って団長は小さく笑った。なんで団長、俺が苺のケーキが好きだって知ってるんだろ。団員の前では話したことないのに。

「団長、俺が好きなのはAだけだよ」
「知っている」
「いつになったらAは俺のものになるんだろ」
「愚問だな、シャル。俺達盗賊だろ? Aの心も奪ってみろよ」
「……そうだね。欲しいものは奪い盗る、だね」

団長の言葉でハッとした。
でも、俺はやっぱりAの気持ちを一番大切にしたいから。何か一つでも選択を間違えてAを失ってしまったらと思うと怖くなる。

ほんの一瞬手に入れるだけなら、Aの気持ちなど構わずに欲望のまま向かえばいい。
でも俺は、この先生きていく時間全てをAと過ごしたいからそんな事は出来ない。

なんてぼんやり考えていると太陽の様に明るい声が聞こえて来る。

「お待たせ〜! さ、パーティーを始めよう!」
「今日はやけにうるさいな、A」
「ええ! そんなことないですよ、クロロさん」
「団長はプリンでいいの?」
「ああ、頼む」
「シャル? シャルも早くこっち来て、一緒に食べよ?」

コップを片手にぼうっとしていた俺に、Aが寄ってきて手を引いてくれる。

「ごめんごめん」

この笑顔が何よりも大切で、どんな事をしてでも守り抜きたい。

「うわ、それにしても本当に美味しそう」

そう。俺は幻影旅団、盗賊だ。
どれだけ時間をかけても、必ずAの心を手に入れる。そして、必ず俺の手で幸せにする。

Aが俺の身体を蝕んでいるみたいに、口に含んだケーキの甘さがじんわりと広がっていった。

.

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作者名:咲月 | 作成日時:2020年1月8日 0時

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