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大毅には昔、こんなことを言われたことがありました。
「おかぁさん、あんね？」
まだ大毅が、3歳ぐらいの時。
寂しがりやで泣き虫の望をあやすために、
なかなか遊んでやれなかった時期だと思います。
私はまだ21歳と若く、
同い年の淳太くんもまだ復学してなくて。
「だいき、いまから、おかぁさんに、
おそらのおはなししてあげる。」
望を寝かしつけてる私の前にやって来て、
まっすぐ見つめる、黒くて綺麗な瞳。
ほっぺにはこの頃から小さなくぼみ、あ、エクボ。
あまりにも可愛くて、
空いてる手でほっぺをつついてやったら、
ぷいっ、て、嫌がられました。
「ごめんごめん。笑 で、なに？
お母さんに、お空のお話ししてくれんの？」
ほっぺをちっちゃな手でスリスリと気にしながら、
うん、って頷くちっちゃいお顔。
そして、また笑顔になると、こんな話を始めました。
「…だいきね、おかぁさんのおなかにはいるまえ、
おそらで、おとぉさんとおかぁさんみててん。」
それは、ファンタジーのような、
なのに、やけにリアリティが溢れる話。
「…どこのこどもになろっかなー、
どこのおなかにはいろっかなー、って。」
…でも、なかなかきまらんくてずっとまいごやったの。
だいきだけ、もうみんな、いろんなとこにいったのに。
「でなっ、あまりにもまいごやったから、
だいき、かみさまにきいてみてん！
どこにいけばいいですかー？って、そしたらぁ、」
「…そしたら？笑」
一生懸命お話ししてくれるのが可愛くて、
ついつい口出し。笑
「あそこのおうちは、シヤワセよ、って、
おかぁさんとおとぉさんのこと、おしえてくれてん！」
…だからだいきは、おかぁさんのおなかにきたの。
“ やっぱり、かみさまは、
だいだいだぁーい、せいかいやったね！ ”
そう言われた瞬間、
心の奥から込み上げてくるものがありました。
この子、なんて純粋なんやろって。
と、同時に、もしかしたら…と、
その話が、少し本当のような気のするものに。
「今、思い出した。」
「なにを？」
「だいきのお空の話。」
「あー、なんかあったなぁ、」
思い出したのは、本当にふとした時。
ご飯を食べながら、あ、って感じで。
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のん(プロフ) - この作品大好きです。素敵な作品をありがとうございます。表現素晴らしいです。涙が止まりません。一瞬でファンになりました。 (2020年7月25日 2時) (
レス) id: 56343318d5 (このIDを非表示/違反報告)
ごま - 声出して泣くくらい本当に号泣です。素敵な作品に出会えてよかったです!ありがとうございます。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: d07563048d (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - 初めまして！久々に小説で号泣しました。友人に勧めたくなるくらい素晴らしいお話に出逢いました。ありがとうございました。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - はじめまして、知り合いに勧められて一気に読みました。途中から涙が止まらなくて、親には心配されました笑多分何回もまた読みに来ると思います、最高の作品でした。作者さんの他の作品も読んでみますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: f84ebdac68 (このIDを非表示/違反報告)
たぁ(プロフ) - こんにちは。もう一度読みたくなってきちゃいました笑 ほんとにこの作品素晴らしいです>_< 何度涙を流したことか…最高の作品をありがとうございます。 (2020年5月4日 17時) (レス) id: 4b1a527b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2017年1月4日 18時
