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運良く患者さんにも話を聞くことができて、
そのまま足早に帰国。
やはり副作用がとにかく強くて、辛くて、
もちろん身体に合う合わないがあるのが、
その患者さんには本当に効果的だったそう。
副作用こそ出たものの、
調子のいい時にリハビリを続ければ、
少しずつ少しずつ運動の感覚とかも思い出して、
車椅子だった生活も、今はクラッチがあれば、
どこへでもいけるほどに戻った、と喜んでいた。
「Thank you for your corporation.
(ご協力ありがとうございました。)」
そして、最近忙しくてあまり家に帰れてなかったから、
一回帰って奥さんの顔見て、
また病院にゆっくり出向こうかなと思っていると、
家まで帰る途中のタクシーの中で、
病院から電話がかかってきた。
「はい、中間で……わかった、すぐ行く。」
内容は、
廉が食べ物の誤飲で救急搬送されてくる、とのこと。
「…嚥下きたか、」
原因は、おそらく嚥下障害。
それはものが飲み込みにくくなる障害なのだが、
ちょっと飲み込みにくいなぁと思ったら、
突然引っかかって、
苦しい思いをさせてしまうことがあるからほんまに怖い。
大毅の時もそれで何回病院に搬送されたか。
こんな場面言うたら何回も経験してきたけど、
やっぱり未だに慣れない。
病院まで、とにかく急いでもらった。
握りしめてた携帯電話は手汗でしめっていた。
「SpO2結構下がったんやな。」
病院に着くと、救急のベッドでスヤスヤと眠る、廉。
「血圧と、あと心拍も安定してる。」
そして身体に繋がるのは、
心電図モニターと酸素のカニューレ。
カルテによると学校でお弁当を食べてたら、
急に咳き込み始めて、
そのまま徐々に顔が青ざめてきたため、
先生が急いで救急車を呼んでくれたそう。
真っ先に吸引で異物を取って。
搬送時には一回80台前半まで、
SpO2が下がったみたいやったから、
相当苦しかったやろうなと、俺まで胸が苦しくなった。
「…お、廉。 大丈夫か？ びっくりしたな？」
しばらく側で仕事を片付けていたら、
廉がうっすらと目を開ける。
そしたら寝起きな上に聞こえてなかったようで、
何も返事は返ってこなかったのだが、
その胸をさすってやると、
一粒、静かに涙を流した。
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のん(プロフ) - この作品大好きです。素敵な作品をありがとうございます。表現素晴らしいです。涙が止まりません。一瞬でファンになりました。 (2020年7月25日 2時) (
レス) id: 56343318d5 (このIDを非表示/違反報告)
ごま - 声出して泣くくらい本当に号泣です。素敵な作品に出会えてよかったです!ありがとうございます。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: d07563048d (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - 初めまして！久々に小説で号泣しました。友人に勧めたくなるくらい素晴らしいお話に出逢いました。ありがとうございました。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - はじめまして、知り合いに勧められて一気に読みました。途中から涙が止まらなくて、親には心配されました笑多分何回もまた読みに来ると思います、最高の作品でした。作者さんの他の作品も読んでみますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: f84ebdac68 (このIDを非表示/違反報告)
たぁ(プロフ) - こんにちは。もう一度読みたくなってきちゃいました笑 ほんとにこの作品素晴らしいです>_< 何度涙を流したことか…最高の作品をありがとうございます。 (2020年5月4日 17時) (レス) id: 4b1a527b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2017年1月4日 18時
