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初めの方はノートに、
文字が書けなくなってからはスマホで打って、
先生にメール。
その量、9冊と593通。
約4年に渡るその日記は、
本当に、病状のことしか書いてませんでした。
手紙とか入ってたらどうしよう、
とか、思ってた私の気持ちですよ。笑
まぁ、大毅らしいな、と思いました。
それと同時に、普通はそうだろうなって。
だって手紙なんて、死ぬ前提の人が書くものですから。
絶対に治す、と信じていた、大毅。
むしろ日記は、治すためものでしたしね。
ちなみに、最後の記入は私の誕生日。
もちろんそこには、おめでとう、の、
お、の字もありませんでしたが、
そんなちょっとした偶然にも、私は心が踊りました。
「…あっ、」
その一方で、一通りパラパラと見たと思えば、
今度は大事そうに、
1文1文じっくり読み返していた、望。
なのですが、
突然、何かを見つけたように声をあげると、
なぜか、パタンとノートを閉じてしまいました。
「…なに？ どうした？笑」
そう聞けば、閉じたノートを胸に抱えて、
頭をフルフルと横に。
そして、
「…ごめんっ、泣いちゃうっ、泣いていいっ、？」
ダムが決壊したかのごとく、涙をこぼし始めました。
「…えっ？笑 どうした、急に？
別に、何も書いてないやろ？ 病気のこと以外。笑」
不思議に思いつつ、望の胸にあるノートを抜いて、
さっきまで開いていたページを開ける。
すると、
「……っ、」
私も、つい息を呑みました。
のぞむ、むりすんなよ
ひどく震えた上に、だんだんと大きくなっていく文字。
ですが、それはまさに、
今の望に投げかけてくれているような言葉でした。
「…ふふっ、だいき、空から見てんね？」
もちろん、そんなことありません。
日にちを見れば、それはちょうど望が、
ひそかに野球を始めた頃で、
それに気づいた大毅が、当時の望に、
野球を俺の代わりに始めてくれるのはいいけど、
無理だけはするなよ
おそらくそんな意味で、
ノートに書いたんやないかな、と思います。
それで、大毅を思い出した望は号泣してました。
その姿を見た私もまた、泣いてしまいました。
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のん(プロフ) - この作品大好きです。素敵な作品をありがとうございます。表現素晴らしいです。涙が止まりません。一瞬でファンになりました。 (2020年7月25日 2時) (
レス) id: 56343318d5 (このIDを非表示/違反報告)
ごま - 声出して泣くくらい本当に号泣です。素敵な作品に出会えてよかったです!ありがとうございます。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: d07563048d (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - 初めまして！久々に小説で号泣しました。友人に勧めたくなるくらい素晴らしいお話に出逢いました。ありがとうございました。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - はじめまして、知り合いに勧められて一気に読みました。途中から涙が止まらなくて、親には心配されました笑多分何回もまた読みに来ると思います、最高の作品でした。作者さんの他の作品も読んでみますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: f84ebdac68 (このIDを非表示/違反報告)
たぁ(プロフ) - こんにちは。もう一度読みたくなってきちゃいました笑 ほんとにこの作品素晴らしいです>_< 何度涙を流したことか…最高の作品をありがとうございます。 (2020年5月4日 17時) (レス) id: 4b1a527b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2017年1月4日 18時
