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「あー、はよ、ジンジャエール飲みたーい。」
「まだやって、何のために、
淳太くんが買おてきてくれたと思ってんのよ。」
「んー、のんちゃんのため！」
「……あ、確かに、そうやな。」
「ちょ、いやいや、納得すんなって。笑
大毅の誕生日祝うためやろ？笑」
23時59分
望が、喉が渇きすぎてウズウズしている中、
「「「5！」」」
「「「4！」」」
「「「3！」」」
「「「2！」」」
「「「1！」」」
「「「だいきー！ Happy Birthday！！」」」
大毅は、
20歳になりました。
「…っくぅー！ うんめ！！」
「おら、おっさん。笑 18のおっさん。笑」
「のんちゃん、かわいー！」
望は、ジンジャエール、
私たちは、ビール、
もちろん、大毅にも。
蓋を開けて、枕元に置きました。
こぼしたら絶対怒られるやろうな、と思いながら。
まぁ、こぼしませんでしたけど。
「だいきって、お酒強いんかな？」
「いやー、どうやろ？笑」
「おかんがまあまあで、おとんは強いやろ？」
「そしたら、まあまあ飲めるんかな？」
…確かめてみたかったなぁ。
そういう旦那の声は、また涙腺が崩壊寸前。
「……せやね？」
すると、先にまた望が崩壊し始めました。
もう、泣き切って、枯れたんやなかったの？
それでもなお泣き続けるその姿は、
飲んだばかりのジンジャエールが、
そのまま涙として出てきているみたいで。
「……もう、自由にしてあげよっか？」
このまま一晩過ごして、朝が来たら、
きっと大毅はもう、ここにはいられなくなる。
そう思った私は、
そろそろ普通の大毅に会いたくなりました。
薬が流れていた点滴も、鼓動を測る心電図も、
栄養を送る鎖骨下のチューブも、
導尿のカテーテルもなくて、
その身体には、最期まで大毅を助けてくれた、
酸素マスクが残ってただけ。
マスクに手をかけ、そっと外してやる。
そこで、やっと認識できました。
大毅は、亡くなったんやな、って。
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のん(プロフ) - この作品大好きです。素敵な作品をありがとうございます。表現素晴らしいです。涙が止まりません。一瞬でファンになりました。 (2020年7月25日 2時) (
レス) id: 56343318d5 (このIDを非表示/違反報告)
ごま - 声出して泣くくらい本当に号泣です。素敵な作品に出会えてよかったです!ありがとうございます。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: d07563048d (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - 初めまして！久々に小説で号泣しました。友人に勧めたくなるくらい素晴らしいお話に出逢いました。ありがとうございました。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - はじめまして、知り合いに勧められて一気に読みました。途中から涙が止まらなくて、親には心配されました笑多分何回もまた読みに来ると思います、最高の作品でした。作者さんの他の作品も読んでみますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: f84ebdac68 (このIDを非表示/違反報告)
たぁ(プロフ) - こんにちは。もう一度読みたくなってきちゃいました笑 ほんとにこの作品素晴らしいです>_< 何度涙を流したことか…最高の作品をありがとうございます。 (2020年5月4日 17時) (レス) id: 4b1a527b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2017年1月4日 18時
