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「…いややっ、だいき死ぬとかいややっ、」
その話を旦那と一緒に聞いた時、
部活帰りの望が、
丁度いいタイミングで病院に着いてしまい、
全てを知られてしまいました。
「…なぁっ、いややって、」
「…望、」
「…だいき治せよっ、だってお前医者……」
「望！！ ……手、離せ。」
涙をボロッボロ流しながら、
いやや、いやや、って、先生に掴みかかった、望。
そしたら旦那に怒られて、
そのせいで、もっと泣いちゃって。
「………っ、いややぁっ、」
望は、大毅のことが大好きやから、
その姿は、見てて本当に苦しかったです。
「……すみません、取り乱して、」
それに対して、冷静を繕い頭を下げる、私。
望が泣いてしまったからって、
息することを忘れるくらい必死に、
湧き出てくる涙をこらえていました。
アメリカまで足を運ばせてもらったのに、
何にもお力になれなくて、本当にすみません。
そう、相変わらず謝ってくださる先生にも、
きちんとお礼が言えていたと思います。
「…失礼します。 ありがとうございました。
これからもよろしくお願い致します。」
無の表情で言った旦那の一言で、
話を聞いていた診察室から外へ。
3人とも、言葉を失い、
ドアを閉めたところで、
完全に、立ち尽くしてしまっていました。
「今日は……帰ろっか、」
夕方に病院を訪れ、話を聞き、
立ち尽くしてたかと思えば、
気がつけば、ソファーに3人並んで座ってて、
ハッとした時には、もう、
夕飯を作らないといけない時間。
そう言ったのは、旦那でしたが、
私もその時は同じことを思っていました。
今、大毅の顔を見たら絶対泣いてしまう、と。
「……せやね、 のんちゃん、立てる、？」
白目がなくなるくらい、目を鼻も真っ赤っかにして、
気が抜けたように、一点を見つめる、望。
そんな彼に声をかけ、ゆっくりと目が合うと、
とてつもなく苦しくなって、
私は、その身体を、
ぎゅーっと、きつく抱きしめてしまいました。
「…のんちゃんっ、今は泣いていいよっ、
その代わり、次にだいきと会う時は、
絶っっ対、いつも以上の笑顔やでっ、？」
その時、口にした言葉。
それは、間違いなく、
自分自身へ向けてのものでした。
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のん(プロフ) - この作品大好きです。素敵な作品をありがとうございます。表現素晴らしいです。涙が止まりません。一瞬でファンになりました。 (2020年7月25日 2時) (
レス) id: 56343318d5 (このIDを非表示/違反報告)
ごま - 声出して泣くくらい本当に号泣です。素敵な作品に出会えてよかったです!ありがとうございます。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: d07563048d (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - 初めまして！久々に小説で号泣しました。友人に勧めたくなるくらい素晴らしいお話に出逢いました。ありがとうございました。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - はじめまして、知り合いに勧められて一気に読みました。途中から涙が止まらなくて、親には心配されました笑多分何回もまた読みに来ると思います、最高の作品でした。作者さんの他の作品も読んでみますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: f84ebdac68 (このIDを非表示/違反報告)
たぁ(プロフ) - こんにちは。もう一度読みたくなってきちゃいました笑 ほんとにこの作品素晴らしいです>_< 何度涙を流したことか…最高の作品をありがとうございます。 (2020年5月4日 17時) (レス) id: 4b1a527b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2017年1月4日 18時
