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67. ページ17

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「あっ、あの子…」









試合が始まってから、気づけばもう5回表。





そこまで、相変わらず望は出ず、

普通に試合を見て、応援していたのですが、









「ん?どうした?」

「あの子見て、足引きずってる、」









ホームベースに盗塁した際、

キャッチャーと変にぶつかってしまったのか、

6番の子が、足を痛めてしまってるのに気がつきました。









「ほんまや、めっちゃ痛そう。」

「今負けてるから、必死やったんやろなぁ、」









実況も、わざわざ、

彼が負傷してしまったことを伝えてくださって。





言うたんなよ、可哀想に。





そう思ってたら、

あっという間にスリーアウトでチェンジ。





甲子園の観客席も、私たちの病室内も、

明らかに不穏な空気が流れていました。









「やばいな、」

「ここ0点で6回に行けたらなぁ、」









ふと大毅を見れば、少し疲れたようで、

目を閉じたり、開いたり。









「だいき、疲れた?
ちょっと酸素落ちてるし寝る? 大丈夫?」









せめて呼吸をしやすいようにと、

胸をさすってやれば、大毅も寝始めるかな、

なんて思ったのですが、





むしろ、その目はよりぱっちりし、

私の方をまっすぐ見つめるように。





まるで、少し諦め気味の私たちに、

諦めんな、と強く言ってくれているようでした。









「ふふっ、大丈夫そうやね?
ごめんごめん、ちゃんと応援するから。
まだ負けたなんて思ってないから。」









その言葉を聞いて会話に入ってきた、旦那。





大毅がなんて?、とか変な色の唇つけて。





もう、せっかく私が大毅とラブラブしてたのにー。



















なんて思ってた、その時、



















「………っ、見てっ、見て!!」



















守備位置はショート、









そこに、なんと望の姿がありました。



















「うおぉぉ! きたぁ!!」

「まって! 写メ写メ! 淳太くん写真撮って!!」









2人で大興奮して、病院であること忘れて大声出して。





確か、望がこんなことを言ってました。





自分は、足が速いけど、

体力ないから外野は任せられない。





その代わり、サッカーのキーパーの経験があって、

ボールに食らいつくのは得意やから、

右打者のボールがよく飛んで来る、

ショートを守ってんねん、って。





いきなりのことに、





ただただ驚きました。





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のん(プロフ) - この作品大好きです。素敵な作品をありがとうございます。表現素晴らしいです。涙が止まりません。一瞬でファンになりました。 (2020年7月25日 2時) (レス) id: 56343318d5 (このIDを非表示/違反報告)
ごま - 声出して泣くくらい本当に号泣です。素敵な作品に出会えてよかったです!ありがとうございます。 (2020年5月10日 1時) (レス) id: d07563048d (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - 初めまして!久々に小説で号泣しました。友人に勧めたくなるくらい素晴らしいお話に出逢いました。ありがとうございました。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: a6f24fa91f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - はじめまして、知り合いに勧められて一気に読みました。途中から涙が止まらなくて、親には心配されました笑多分何回もまた読みに来ると思います、最高の作品でした。作者さんの他の作品も読んでみますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: f84ebdac68 (このIDを非表示/違反報告)
たぁ(プロフ) - こんにちは。もう一度読みたくなってきちゃいました笑 ほんとにこの作品素晴らしいです>_< 何度涙を流したことか…最高の作品をありがとうございます。 (2020年5月4日 17時) (レス) id: 4b1a527b81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茉都香 x他1人 | 作成日時:2017年1月4日 18時

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