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28. ページ28

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おかん、苦しい。









熱い息の中、はっきりと聞こえたその言葉。





すぐさま大毅を車椅子に乗せ、

桐山先生に連絡をしながら、

病院まで車をかっ飛ばしました。









「…もうちょっと我慢してなー? すぐ着くからなー?」









病院に着くまでは、ずーっと助手席の大毅に声をかけて。





もう、赤信号にはイライラしました。

いっそのこと、うちの車にも、

救急車のランプをつけたくなったくらい。笑









「せんせっ、」









{お待ちしてます。}





連絡をすると、

女子高生並の速さで返事をくださった、桐山先生。





病院に着くなり、違反ギリギリのところに駐車して、

いつもの診察室へ駆け込みました。





後々聞けば、その日は当直だったそうですね。





本当にすみません。

とても、ありがたかったです。









「とりあえず、酸素と脱水してるっぽいから輸液。
大毅ー、聞こえるかー? 熱高いなー?」









すぐに診察室のベッドに転がされ、

桐山先生のごつめの腕にバシバシ叩かれる、大毅。





痛いわ、とでも言いたかったのでしょうか、

目を閉じたままではありましたが、

先生の声に、ニヤリと笑いました。









「あ、笑ってる。笑」

「お? 意外と元気かぁ?笑
でもごめんなー、ちょっと身体は苦しい言うてるから、
酸素と点滴させてなー?」









鼻には酸素のチューブ、脱力した細い腕には点滴。





なんか、うわー、って思いましたね。





ドラマの世界。

あっという間に病人の完成、みたいな。





そこからは、個室に移動させてもらい、しばらく待機。





大毅も点滴のおかげで汗が出てきて、

熱が下がり始めたのか、ようやく眠れたようでした。









「すみません、お待たせいたしました。」









そして、大毅が寝てから5分。





先生がカルテを持って戻ってきました。









「いえ、いきなり押しかけてしまい、
すみませんでした。」





「いやいや、病院ってそういうもんですよ?
ぼくはそれより、1人で息子連れてきはった、
お母さんのガッツに驚きましたわー。笑」









はははっ、て、失礼じゃないですか?





確かに大変だったのは、大変でしたけど、

必死だったんです、母親ですから。笑





ですが、そう言われると、

恥ずかしいような、でも嬉しいような。





と同時に、焦ってばかりだった心が、





少しほぐれた気がしました。





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- 昔から大好きなお話なので、もしよろしければ Wordに内容を書き出させて頂いても宜しいですか? どこかに投稿やアップなどは一切致しません。 (2023年4月12日 23時) (レス) id: 144323ef08 (このIDを非表示/違反報告)
mothernature110(プロフ) - 24時間テレビ出てほしいですよね (2017年4月2日 19時) (レス) id: 167eecf0f9 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - すごく感動しました。更新大変だと思いますが、これからもお願いします! (2017年1月4日 17時) (レス) id: 129d5a1fa9 (このIDを非表示/違反報告)
こためるこ(プロフ) - ほんとに号泣です ;_; もう涙止まりません! 更新頑張ってください! (2017年1月3日 2時) (レス) id: faa6f22767 (このIDを非表示/違反報告)
smile06302050(プロフ) - はじめまして!Twitter絡ませていただきます! (2017年1月2日 23時) (レス) id: a1e554584d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茉都香 x他1人 | 作成日時:2016年12月27日 20時

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