ドリームアゲインアゲイン(黒)2 (ページ1)

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マネージャーページ1

それから、1週間程経った日の
仕事終わりの夜のこと、

｢…え！？私がお兄ちゃん達の
テニスクラブのマネージャーを？｣

向｢そやねん！
照兄がさ、今日休みやったらしいんやけど、
俺の店おって電話かかってきて
明後日試合やのにマネージャーの
女の子がインフルエンザに
なってもうたらしくて、｣

仕事終わりにお風呂から上がって
携帯を見ると、
お兄ちゃんから着信が入っていて
かけ直すとお兄ちゃんが
困った声でそう言う。

…私にって、いやー、

｢…で、でもさ、
私、マネージャーとか
やったことないしさ。｣

向｢いや、俺もそう言ったんやけどさ、
照兄がAに頼めないか
康二から頼んで欲しいって
言っててな。
Aだったら、テニスのルールとかも
大体分かるし、信頼出来るからってな。｣

｢…うーん、まぁ、前から
お兄ちゃんの試合とか観に行ってたり
してたから大体は分かるけど。｣

…確かにお兄ちゃんが学生の時から
テニスの試合観に行ってたけど。

今、ひーくんとお兄ちゃんが
入ってるテニスクラブの試合も
ちょこちょこ大学生の時とか
観に行ったりもしたけどなー。

うーん…

向｢ほら、照兄も一応、キャプテンやからさ！
マネージャーいないと
困るって他の奴らにも言われた
みたいでな！
ちょうど明後日Aが休みやなー
って話を俺がしたら頼む！って
言われたんよねー。｣

｢…そうなんだ。｣

向｢そうそう！
まぁ、俺も行けたらええけど
明後日は団体のお客さんの予約
入っとるから行けんしなー。｣

｢…あ、そうだったよね！｣

…お得意様だから、断れんへんから
今回の試合は諦めへんとなーって
こないだ言ってたな、お兄ちゃん。

向｢まぁ、明日、直接、
照兄からもAに頼む言うてたから
俺かも頼むわ！A！｣

｢…あ、う、うん。でもさ、｣

…本当に私で役に立つのだろうか？

私がそう不安に思っていると、

向｢…あ！いらっしゃいませー！
ごめん、お客さん来たから
もう切るわ！じゃあ、よろしくな、A！｣

｢…あ、お兄ちゃん！？
…切れた。｣

お兄ちゃんはお客さんが来たので
慌てて電話を
切ったみたいで、

…まぁ、明日、ひーくんの話を
聞いてから決めようかな。

私はそう思って寝ようかと
ベッドに入った。