相談 ページ43
ー数十分前。
あれから、さやちゃんの
病室まで案内しようとしてて、
不｢…あの、｣
｢…あ、はい！？｣
不｢……ちょっとトイレに
寄ってもいいですか？｣
そう言って、目の前にある
トイレを指差すさやちゃんのお姉さん。
｢あ、全然！
どうぞ、どうぞ…ってえ？｣
目の前のトイレに入るかと思いきや
その反対側にある
空き部屋に手を引っ張られて
私も入っていく。
…ん？どうしたんだろう？
｢…あ、あの、お姉さん？
トイレは反対で、｣
不｢あんたにさ、ちょっと
聞きたいことあんのよね！｣
｢はい？なんでしょう？｣
…なんだろう？
さやちゃんの容態とか？
というか、トイレは大丈夫なのかな？
私がそう不思議に思っていると、
不｢…ここにさ、黒髪で身長高くて
テクノカットの若い男の先生いるわよね？｣
ﾄﾞｷｯ
｢…あ、め、目黒先生のこと
でしょうか？｣
不｢そうそう！確か、そんな名前で
その人って彼女とかいるか分かる？｣
…まさに私だと言うことは
何となくだけど言わない方がいいよね？
というか、なんで蓮のこと
知ってるんだろう？
初めて病院に来たっぽいのに。
…あ、そっか！
さやちゃんから聞いたとかかな？
さやちゃん、蓮のこと好きだしなー。
｢…い、いるって言ってた気がします。
た、確かですけど。｣
よ、よし！！
なんとか誤魔化せたぞ！
私が必死に平常心で答えていると、
不｢…そうよね。いるわよね。
彼女。｣
｢…は、はい。
なんでですか？｣
不｢…いや、偶然、その目黒先生って
いう人外で見かけてさ、
…私の元カレにそっくり
だったもんだから。
どうなのかなって思って。｣
｢…あ、そうだったんですか。｣
そう言って、はぁー。と
ため息をついているさやちゃんのお姉さん。
…さやちゃんに聞いたわけじゃ
なかったのか。
……というか、
｢…あ、そ、その目黒先生のこと
好きなんですか？｣
私はさっきから気になってことを
聞いてしまった。
…だって、こんな綺麗な人って
絶対に勝ち目ないし。
私がそう思って、
お姉さんに聞くと、
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作者名：さつき
| 作成日時：2021年8月9日 22時
