1番逢いたい人(黒) (ページ33)

今日:18 hit、昨日:36 hit、合計:292,148 hit

・ページ33

｢………え、A？｣

｢…はい！ってえ？あ、高倉くん！？｣

いきなり名前を呼ばれたから
なんだろうと思って返事したら
こないだ話題に出てた
高倉くんだった。

｢え？なんで高倉くんがここに！？｣

高｢…いや、それはこっちのセリフだから！｣

｢あ、私はちょっと出張で
こっちに来ててさ！｣

高｢…あ、そういや今、Aって
ADだったか！俺は今日先生の
付き添いで来ててさ！
…まぁ、締切ももうすぐだし。｣

そうだった！
今は高倉くんが先生の
担当だったんだった！！

｢そっか！いや、相変わらず
大変そうだね！
…あ、そういえばこないだは
ありがとうね！
先生のサインおくってくれて！｣

高｢おぅ、まぁな！
あぁ、全然！
佐久間くんに喜んでもらえて
良かったよ！｣

そうそう！
先生の写真も撮っておくってくれたから
さっくん喜んでたな～！

高｢…てか、あれから
佐久間くんとたまにLINEするんだけど、
A、めっちゃラブラブな
彼氏いるらしいじゃん♪｣

っ！！！！！
おい、さっくん！！
余計なことを！！！
てか、高倉くんのLINE
教えたのは私だけど
いつの間にそんなやり取りする仲に
なったんだ！！

｢…は、はぁ！？いや彼氏は
いるけど、別に普通だよ、普通！｣

高｢…はははっ！相変わらず
分かりやすいな！
…俺の事は付き合ってる時も
眼中になかったくせになー！｣

ﾄﾞｷｯ

｢そ、そんなことないけど！
…てか、もう昔の話でしょ！？｣

高｢…そうか？
俺はそうは思ってないけど！｣

｢…え？｣

高｢あ、てか、今日
A、早く終わるなら
今日、編集部の皆とご飯会
あるんだけど来ない？
皆も久しぶりにAと
会いたいだろうし！｣

｢…あ、まぁそんなに
遅くならないけど、
私もう辞めたしさ、｣

高｢おー良かった！
そんなん関係ないって！
行こうぜ！！｣

｢いや、でもさ、｣

ス｢…あ！Aさん！ちょっといい！？｣

｢あ、はーい！今、行きます！｣

高｢まぁ、そういうことだから
また後からLINEするわ！じゃあな！｣

｢…え、いや、高倉くん！？｣

そう言うと、高倉くんは
去っていった。

なんだろう、さっきの
そうは思ってないって…。
しかも相変わらず強制的って
言うか、風のような人だな。
高倉くんって。

私はそんなことをのんびり
思いながらスタッフさんのもとに
駆けて行った。