1番逢いたくて逢いたくなかった人(黒)番外編 (ページ48)

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やっばりさっきから
ジロジロ見られてるなー。

あ、収録終わったし、
片付け片付け。

ス｢Aちゃん、この後さ…｣

私がはい？と男性スタッフさんに
聞き返そうとした時、

ﾊﾟｼｯ

ん？

目｢すみません。
こいつちょっと借ります。｣

あれ、蓮だ。
なんだろう。

また私の手を掴んで
スタジオの外に出て行く蓮。

｢蓮、どうしたの？｣

目｢……ちょっと来て。｣

｢うん、まぁいいけど。｣

はっ！！
私の化粧がやっぱり
あまりに無様だから
落とせって言うんじゃと
思いながらも蓮について行った。

空き部屋につくやいなや蓮が

目｢……俺、しょっぴーと
2人で出掛けたの知らないんだけど。｣

｢え、私、翔太くんから
蓮に言っとくって聞いたけど？｣

……はっ！！
また嵌められた。

｢い、いや蓮！
私は自分から言いますって
言ったからね！｣

目｢…てか、化粧もなんかその時
してもらったんだろ。｣

｢…あ、そうそう。
翔太くんの知り合いの
BAさんにね！今日見よう見まねで
してきたんだけどやっぱ
変だったかなー。｣

目｢……いつもよりマシなんじゃない？｣

ムカッ！
なんだ、その言い方は！

｢…そ、そうですか！
でもほら、今日のリップ
新作らしくてっさ…｣

と言いかけた時、

ﾁｭｯ

目｢……うそ。めっちゃ可愛い。いつもより。｣

っ！！！！
え！！

｢…え？でもなんか今日皆から
ジロジロ見られるし、変なんじゃ…

目｢……逆だろ。可愛いから
お前のこと見てるんだろ、皆。｣

｢…へ？そ、そうなの？｣

目｢…そんなの俺耐えらんないだけど。
俺の身にもなれよ、ばか。｣

｢い、いや別にそんなんじゃ…｣

目｢…さっきも誘われそうと
してただろ、スタッフさんに。｣

｢そ、そうかな？分かんないけど…｣

目｢…とにかく、今度からは
普通にして来い。
…お前が可愛いのは俺だけ
知ってればいいから。分かった？｣

｢…う、うん。｣

いつも甘すぎる。
でも蓮に可愛いって言われたし、
翔太くんには感謝だなー。

目｢……なんでお前、男の俺に
スチーマーなの？｣

｢へ？いやだって翔太くんが
アイドルは顔が命って言ってたし。｣

目｢……まぁ。しょっぴーは
特殊だけどな。桜木のプレゼントは
買えたわけ？｣

｢うん！良いの買えた！
去年はあんまり喜んでくれ
なかったからさー。｣

目｢……去年、何あげたの？｣

｢ん？私の好きな漫画。｣

目｢……それ、お前が好きなものだろ。｣

皆、同じこと言うなー。