言えなかった気持ち(黒)3 (ページ48)

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今日も今日とて恒例になってきた
男気じゃんけんで誰がお金出すか
決めていると、

｢…あ。私だ。｣

今日は私が勝ってしまった…

でも、ほんといつもさっくんや
きょもくんに出してもらってるし
今日こそはね！

そう思って、

｢私、お会計してくるから、
3人とも外で待ってて、｣

私がレジに向かおうとすると、

京｢A、いいよ。
僕が出すから。｣

｢え！？｣

きょもくんがほら、Aも外行ってて。
とも言って私の背中を押す。

な、なんで！？

私が改めて驚いてると、

佐｢にゃはは！きょも言うと思った！｣

愛未｢私も思ったけどさ…。
ていうか、お兄ちゃん！
私の時は一言もそんなこと
言わないくせに、なんで、Aの時は、｣

京｢うるさい妹だな。
早く外出てて。｣

そう言ってきょもくんが
しっしっと手を振る。

…きょ、きょもくん。
相変わらずクール。

愛未｢はぁー！？
どこがうるさいの！？｣

佐｢まぁまぁ！愛未！
きょもが奢ってるくれるって
言うんだからいいじゃん！
ありがと！きょも！
外行っとこう！｣

さっくんがまだ何か言ってる
愛未を宥めて外に連れ出している。

…2人も相変わらずだなー。

…はっ！そう考えてる場合じゃなかった！

私はそう思って、

｢きょ、きょもくん！
私が勝ったんだから私が払う、｣

そう言おうとすると、

京｢ん？もう払ったよ。｣

｢…え、嘘！！｣

そう言いながら店員さんから
レシートをもらうきょもくん。

さ、最悪だ！！

京｢嘘じゃないって。｣

｢は、早いよ！きょもくん！！
じゃ、じゃあこれだけもらって、｣

京｢いらないって。
…ま、さっくん風に言うなら
Aと目黒が仲直りした記念にとでも
言っとこうかな。｣

そうきょもくんがちょっと
笑いながら言う。