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あれからずっと無言でスタスタと
どこかへ向かって歩き続けるめぐ。
｢め、めぐ！｣
目｢………｣
｢め、めぐったら！！｣
目｢………｣
｢もうっ！は、離して！｣
ﾊﾞｯ
私はめぐが掴んでた手を無理矢理離した。
目｢………｣
｢ど、どうしたの？
というか、私、皆さんに挨拶もしてないし、
お金も払ってない…｣
いまだ黙っているめぐに
私がそう言うと、
目｢どうしたの？はこっちの台詞
なんだけど。｣
｢え？｣
目｢……なんで、俺のこと避けてんの？｣
ﾄﾞｷｯ
｢…あ、｣
目｢…あれ以来、連絡も無視だし、｣
｢………｣
目｢…大学卒業してからも
会えるって会いたいって言ってたの
嘘だったわけ？｣
｢……う、嘘じゃないけど、｣
目｢…変な変装や偽名までして俺に
雑誌の編集者やってるの
バレたくなかったくせに。｣
｢…へ、変な変装って！
ほ、ほっといて、｣
私がそうまためぐに言い返そうと
していると、
目｢俺は！！｣
｢…え、｣
めぐがいきなり大きい声をだして
そう言った。
目｢…俺は、Aにすごく会いたかったん
だけど。｣
｢……え、あ、｣
目｢…だから、俺のこと避けたりすんな。｣
めぐは私の目を真っ直ぐに見つめて
そう言ってきた。
………そうだよね。
いくら、私、自分が…めぐのこと
男の子として好きって思って
それは言えないし、
愛未とめぐの邪魔になるからって
思ったからって
めぐと友達やめることには
ならないし、
……めぐはきっと友達として
私と仲良くしたいって
思ってくれてたのに…最悪だ、私。
私はそう思って、
｢………ごめん。めぐ。｣
私は涙が出そうになるのを
必死に耐えながら下を向いてそう言った。
目｢……いいよ。…友達だからな。｣
めぐはちょっと笑って
私の頭の上にポンと手を乗せてそう言った。
……友達。うん。
｢…ありがとう。｣
私はまた消え入りそうな声で
そう言うとめぐはしばらく
私の頭の上に手を置いて
私の方を見ないようにしていた。
…きっと、泣きそうになってるの
分かってるんだろうな。めぐ。
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作者名：さつき
| 作成日時：2021年9月5日 18時
