言えなかった気持ち(黒)3 (ページ16)

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｢…ほ、ほんとご心配
ありがとうございます。
それで、その、…目黒さんって
まだ来てないんでしょうか？｣

…そう。めぐの姿が
さっきから見当たらないということに
今更気づいた。

岩｢…あぁ。目黒なら
別の個人の仕事で遅れて、｣

｢そ、そうなんですねー！｣

ひとまず、よ、良かったー！

まだ気持ちが落ち着いてられる。

ふぅー。と私がひと息ついてると、

岩｢…でも、撮影始まるまでには
来るって言ってたから
もうそろそろ、…あ。噂してたら。｣

｢……え？｣

岩本さんの目線の方を辿ると、

目｢おはようございます。｣

そう言ってスタジオに入ってこっちに
向かってきてるめぐの姿があった。

や、やばい！！！！！

咄嗟にそう思った私は、

｢あ、あー！！
ほ、ほんと来られましたね！
岩本さんありがとうございました！
私、ちょっとお腹痛いんで
トイレ行ってきます！
ではまた後ほど！｣

岩｢え？あ、山本さん？｣

岩本さんにそう言って私は
めぐが水川さん達に挨拶してる隙に
スタジオの外に出て行った。

…お腹なんて本当は痛くないんですが、

いやでも、胃が痛くなってきたから
良いということにしてもらえないでしょうか。

いるかいないか分からない神様。

そう思って、私はトイレまで走っていった。