言えなかった気持ち(黒)2 (ページ19)

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……めぐに嘘ついてしまった。

私は大学を出てから家に帰るまで
トボトボと歩きながらそう思った。

でも、私からのチョコとかいらない…

ーAからのチョコ欲しいんだけど。

……そんなこと言わないで欲しかった。

私の事なんてただの…ただの
男友達としてしか思ってないだろうに。

……なんで、私、こんな悲しくなって、

私はふとこないだ愛未から
言われたことを思い出した。

ー目黒のこと好きなんじゃないの？

……そっか。やっと分かった。

友達って聞くとなんか悲しくなるのも
めぐに頭の上に手を乗せられて
ドキドキするのも、

…私、めぐのこと男の子として
好きだからなんだ。

………でも、愛未もめぐのこと好きで
めぐもきっと愛未のこと好きなんだよね。

……うん。両思いの2人邪魔したらいけない。

やっと分かったこの気持ちは
誰にも言わないでおこう。

私は密かに心の中でそう決めた。

…というか、ほんと言えないよね。
こんなこと。

私、こんな見た目だし。

さっきの女の子達が言ってたことを
また思い出して、
やっぱり悲しくなって
ボロボロと泣きながらも
なんとか家まで帰って行った。