ドリームアゲイン(黒)番外編 (ページ2)

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ー18年前。

おとんが再婚というやつをして、
おかんと妹が出来ることになった。

おかんになる祥子さんには
会ったことあって
フレンドリーな方だし
私のことは本当のお母さんと思ってね！
遠慮とかもいらないし！
と俺の肩をポンと叩きながら
笑って言ってくれたのが
印象的ですぐ俺も馴染むことができた。

それで、それは祥子さんの
娘さん、俺の妹になるAちゃんも
一緒みたいで、
おとんには何回か会ったことあって
祥子さんと同じくおとんも
フレンドリーやから
俺同様馴染んだみたいなんやけど……

祥｢ほら、A！
康二くんに挨拶は？｣

｢………こんにちは。AAです…｣

祥子さんの後ろに隠れて
恥ずかしそうにしてるAちゃん。

…うーん、人見知りなんやろか。
祥子さんとは真逆やな。
まぁ、でもまだ6歳とかやしな。

俺はそう思いながら
続けて自己紹介をした。

｢Aちゃんな！
俺は向井康二！
これからよろしくな！
俺のこと本当のお兄ちゃんって
思ってくれてええからさ！｣

祥子さんに言われたことを
思い出して俺が握手を求めて
Aちゃんに手を差し出したのだが、

｢………お母さん、私、ちょっとトイレ
行ってくる。｣

祥｢え！A！？
1人で大丈夫？｣

｢…うん。｣

祥子さんがそう声を掛けたが
Aちゃんはスタスタと
トイレまで1人で歩いて行った。

祥｢…もう。あ、ごめんね、康二くん！
あの子、握手もせずに！｣

向｢…あ、いや、全然！
それはかまへんのやけど。｣

父｢まぁ、Aちゃんも
緊張してるんやろうな。
徐々に慣れて行けばええやろ！｣

祥｢…というか、あの子、
1人で大丈夫かしら？
ここのショッピングモール
結構広いし…｣

向｢あ、俺、迎えに行ってくるわ！｣

祥｢そう？
じゃあ、よろしくね、康二くん！｣

向｢おん！｣

ﾀﾀｯ

俺はAちゃんが行った方向に
走り出した。