ドリームアゲイン(黒)番外編 (ページ1)

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兄妹になるまでページ1

向井side

ｶﾞﾀﾝｯ!!

目｢康二。一体、今まで
あいつにどんな教育してきたわけ？｣

向｢…い、いや、教育って言っても、
俺、兄貴やからなー。｣

目｢康二ん家、親御さん忙しいから
康二がAの親代わりじゃん。｣

向｢…ま、まぁそうやけど。｣

…いや、なんで俺が怒られなあかんねん！

心の中でそう思いつつも
カウンターに座ってお酒を飲む
めめをやれやれと見つめる俺。

…なんで、普段、お酒が強いめめが
こんな感じになってるかと言うと、

クリスマスも過ぎ、
色々あったみたいやけど
晴れて恋人同士になったAとめめ
だったんやけど、

こないだの食事会の時に話に出てた
A達の大学の同級生の米田くんと
妹ちゃんが退院後の経過観察で
また病院に今日、来てたらしく
イルミネーション綺麗だった！って
喜ぶ妹ちゃんをめめも最初は
微笑んで見てたらしいんやけど、
その時に米田くんとAが
2人で楽しそうに話してて
米田くんがAの耳元で
コソコソ話してたらしく、
それでAが顔を赤くしてたみたいで、

で、それを2人が帰った後、
めめがAに何、話してたの？
って聞いたらな、なんでもない！って
言ってわ、私、ちょっとトイレに
行ってくる！と
めめ言わくいつものごとく
Aが逃げたらしく……

目｢あいつ、大体隙ありすぎだろ。
…絶対、米田さん、Aのこと
好きなのに。｣

向｢…そら、知らんけど。
まぁ、Aは鈍いからな。｣

目｢康二譲りでな。｣

向｢…失礼な奴やな。｣

目｢…てかさ、Aって、
康二と出会った時からあんな感じ
だったの？
なんか、逃げ癖あるっつーか、｣

向｢…あー、まぁ、そうやな。
俺も最初、よく逃げられてたというか、
懐いてくれへんかったしな！｣

目｢え、そうなの？｣

向｢そうそう！
…懐かしいなー、そう、あれは
俺がまだ小学生の時で
Aがまだこーんな小さかった時やな！
ランドセルの方がAより大きくて、｣

目｢いや、そこは聞いてないけど、
…まぁ、いいっか。｣

めめがなんか言ってるのも
俺は気づかず、
Aと出会った頃のことを
思い出していた。