ドリームアゲイン(黒)2 (ページ32)

今日:11 hit、昨日:2 hit、合計:102,491 hit

77 ページ32

向｢…だからさ、めめは
Aのこと子供っては
思ってないんちゃう？｣

………めめがそんなことを？

私が笑っててくれたら
いいって、

めめが言ってたことに
私が驚いてると、

向｢…兄ちゃん、そん時、ちょっと
悔しかってんなー。
なんか、めめの方がAのこと
よく分かっとるなーって。｣

｢…え？｣

向｢…まぁ、めめはよくAのこと
見とる言うことやな！｣

｢…よ、よく見てるって、｣

そう言ってお兄ちゃんは
がはがは笑っている。

…そんなことはないと思うんだけど。

ちょっと恥ずかしいかも。

私がちょっと顔を赤くしていると、

向｢…ははっ！
とりあえず、めめに謝りや。
Aも本当はそう思ってるんやろ？｣

｢…うん。｣

…そう。

めめに言われたこと、
あの時は全然違うって思ったけど、

紗希ちゃんに自分を重ね合わせて
他の皆より力が入っていたのは事実だしな。

向｢よし！ま、頑張りや！
兄ちゃんは応援しとるからな！｣

｢…ありがと。お兄ちゃん。
ん？何の応援？｣

向｢おぅ！
ははっ！よしよし、Aは
やっぱり、可愛ええな。｣

｢いや、だからよしよししないでって。
そして、可愛くもない！｣

そう言って、手を
払いよける私にまた
がはがは笑っているお兄ちゃん。

お兄ちゃん、また子供扱いしてるし！

…でも、いつも、話優しく
聞いてくれるし、
お兄ちゃん居てくれて良かったな。

私はお兄ちゃんに話を聞いてもらって
すっかり安心しきってしまった。

向｢…あ、A、もう夜遅いけど
今日はうち、泊まって行く…
って、もう寝たんか。
うーん、どないしようかな。
……あ！ええこと思いついた！
まぁ、恋のキューピッドってやつやな！
これも可愛い妹のためや！

……あ、もしもし？｣

…ん？なんか、お兄ちゃんの声が
聞こえる気がする。

夢と現実の狭間で私はそう思っていた。