ドリームアゲイン(黒) (ページ7)

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で、やっぱりお母さんの話を
聞いてなかったのか
日が暮れ始めてからも
帰って来ないお兄ちゃん。

…遅いなー。
大丈夫かな。

私がそう、ぼんやり引越しの
段ボールを片付けながら思っていると、

向｢ただいまー！｣

｢…あ、お兄ちゃん！
遅かったね。どこ行ってたの？｣

お兄ちゃんがちょうど
帰って来た。

…良かった。

私が安心していると、

向｢おん！公園行ってたんやけどさ、
あ！そうや！
Aちょっと来て！｣

｢…え、お兄ちゃん！？｣

お兄ちゃんが私の手を引っ張って
玄関まで連れて行き
外に出る。

お母さんが後ろから
康二！A連れてどこ行くの！？
という声が私は聞こえるんだけど…

やっぱりお兄ちゃんって
人の話聞いてないのかなと
またぼんやり思っていると、

向｢…あ、まだおった！めめー！｣

？｢…康二。さっきぶり。
あ、その子が例の今度
父さんが働いてる
病院に入院する妹さん？｣

と、隣の家の玄関のところに
サッカーボールを持っている
1人の男の子がいた。

……誰だろう？

向｢そそ！あ、A、紹介するな。
さっき、公園行って知り合った
やけどさ、隣の家に住んでる
めめ！
歳は俺の一個下で
めめのおとんがさ、
今度、Aが入院する病院で
働いてるんやってさ！
で、Aもめめに
自己紹介しぃや！｣

｢…あ、そうなんだ。
う、うん。
あ、あの私、｣

…なんか、お兄ちゃん以外の
歳上の男の子と話すって
滅多にないから緊張するかも。

というか、お兄ちゃん
いつも急だし、話が入って来ないな…

と、お兄ちゃんの横で
俯いて名前を言おうかと
していた時、

ﾎﾟﾝ

｢…え？｣

目｢…ゆっくりでいいよ。
俺、目黒蓮って言います。
よろしくね。
てか、康二が一気に話しすぎて
妹さん困惑してるじゃん。｣

私の背に合わせて
頭にポンと手を乗せてそう言った
目黒蓮くん。

…なんで分かったんだろう。
私が困惑してるって。

そう思っていたら、

向｢そうか？
いや、これは早く紹介するしとかな
思ってな！
Aがお世話になるわけやし！
で、改めてこいつは
AAな！｣

A・目｢…いや、結局、
お兄ちゃん/康二が言うんじゃん。…あ。｣

と、ついお兄ちゃんに
つっこんだら
目の前の目黒蓮くんと被ってしまった。

は、恥ずかしいかも。