ドリームアゲイン(黒) (ページ44)

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深｢そういや！
めめは他の県の病院で働くらしいな！｣

ﾄﾞｷｯ

｢…そ、そうらしいですね。｣

深｢そうそう！
あいつもうちで働けたら
良かったんだけどさ！
めめも小児科希望で
今、小児科は医者の手は足りてるからなー。｣

｢…え、めめ、小児科希望なんですか？｣

深｢うん、だから小児科で
研修できる他の県で働くみたいだぞ。｣

花那｢…そうなんだ。｣

……めめも小児科希望なんだ。

私はふと大学受験の時、
お兄ちゃんとお母さん達に言ったことを
思い出した。

…めめと一緒に働きたいからって
あの時は思ってたな。

まさか、めめもそれ覚えてて、、

…まさかね。

私が1人で考え込んでると、

深｢まぁ、Aも残念だったかもだけどさ、
小児科には阿部もいるし、
他の皆も俺も違う科にはいるしなー！
……ん？どうかした？A？｣

｢…え、あ、いやなんでもないです。｣

花那｢…お兄ちゃん、そろそろ出て行って。
お兄ちゃんいるとむさ苦しいから。｣

深｢…そうか？
またまたー！花那！
照れんなって、本当は俺のこと好きなくせに、｣

花那｢はいはい、冗談は
顔だけにして、出てった、出てった！｣

深｢いや、おい、なんだそれ！｣

ｶﾞﾁｬ

花那に強制的に追い出されたふっかさん。

…花那、ほんと塩対応だな。

でも、助かったかも。

花那はその後、それ以上めめの話もせず、
他の話をし始めた。

…ほんとなんだかんだ言って
優しいもんな。花那は。

良かった。
職場も花那と一緒で。

私は改めて花那と
私を採用してくれたふっかさんに
感謝しながら
来月から病院で働くのを楽しみに
花那の家を後にした。