2度の運命(黒)2 (ページ7)

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目｢医務室急いで行くから。｣

と私を抱っこして
小走りで資料室を出る目黒。

｢…え、あ、め、目黒！
大丈夫だって！！
私、大したことないって！｣

目｢大したことあるから
立ち上がれないんだろ。｣

っ！！！
｢そ、それはそうかも
だけど、でも
歩けるってば！！｣

阿｢…あ、2人とも！
遅いけど見つかった…ってえ！？
Aどうしたの！？｣

と、通路でちょうど
阿部ちゃんとすれ違う。

｢…あ、阿部ちゃん！
こ、これは別にですね、｣

目｢俺がこいつの後ろにある
本棚押して上にあった
本倒れてきて
足の上に落ちちゃって
足首痛めたみたいなんで
医務室行ってきます。
すみません。｣

阿｢…え！？そうなの！？
俺こそごめんね！
資料探し頼んじゃって！
岩本課長には俺から
行っとくから！
Aお大事にね！｣

｢いや、阿部ちゃん先輩、
私、別に、｣

目｢ありがとうございます。
よろしくお願いします。｣

｢ちょ、ちょっと目黒！！｣

そう言ってまた、
小走りを再開する目黒。

…なんか、通路ですれ違う
女子社員からの視線が痛い…

｢…め、目黒！
皆に見られてるから
いい加減降ろして、ね、｣

目｢暴れると落とすぞ。｣

｢な、何それ！！｣

目｢もう、うるさい！！｣

｢なっ！！｣

目｢…俺、本気で心配してるから
お願いだから黙って
抱っこされてて。｣

…何それ。
急に真剣な顔してさ、

そんなのなんも言えないじゃん、ばか。

｢…うん。｣

目｢………｣

…さっき、聞いたこと…

私が逆に目黒に聞きたいよ。

…私のことどう思ってるかって。

私はそんなことを
思いながら黙って
下を向いていた。