2度の運命(黒)2 (ページ22)

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あの後、打ち上げ会場へ着いて
しばらく経つんだけど
……蓮が来ない。

やっぱ、お得意様だし、
話切り上げるとか難しいよね…

阿｢…うーん。
目黒来ないね。｣

真希｢…そうですね。
岩本課長、今日、
目黒が行っている食事会の
お得意様ってどんな方なんですか？｣

岩｢…あー、そうだな。
ちょっと話長い方かもな。
目黒気に入られてるっぽいし。
…昨日も中々帰れなかった
みたいだぞ。｣

｢…え！昨日もですか！？
そうだったんですね。｣

…そうなんだ。
気に入られてるのは
いいことだけど、
昨日も夜遅かったなら
キツいだろうな…蓮。

阿｢…まぁ、そのうち来るって！
A！気にしないで
今は楽しもう！ね！｣

真希｢…そうそう！
あんたもこのプロジェクト
頑張ったんだしさ！
ね！岩本課長！｣

岩｢まぁ、そうだな。
Aもせっかくだし、
楽しめよ。｣

｢あ、はい！
皆さんありがとうございます！｣

と、皆さんが私が
元気ないことを気にして
励ましてくれている。

…そうだよね！
うん、今日は帰り、
一緒に帰るって約束したし！

蓮も今、頑張っているだろうし！
私も元気出して、
蓮が来た時に笑顔でいなきゃ！

と、切り替えて皆さんと
楽しくお話していた。

…と、思っていたのだか、
最後まで蓮は来なくて
お開きにすることになった。

真希｢…来ませんでしたね。
目黒。｣

岩｢…そうだな。
まぁ、こういう日もあるよな。｣

阿｢…そうですね。
…あ、A、俺が帰り
送って行こうか？
葛城は翔太が来るらしいし。｣

｢…え？｣

…あ、そっか。
帰り、蓮と一緒にって
約束してたけど…
来なかったし、
1人で帰ることになるからか。

真希｢そうですよね！
目黒がいたら
目黒が送って行ってた
だろうけど！｣

岩｢それがいいかもな。
まぁ、俺も送って行けるけど
Aとは反対方向だからな。｣

阿｢そうそう！
だから、俺、送って行くよ！｣

｢…あ！いや、私は、｣

皆さんが私を心配して
言って下さっている。

…でも、約束したしな。
それに帰るなら1人でも
帰れるし。

……もう少し蓮待っていたいかも。

と、皆さんに
阿部ちゃん先輩に
断りを入れようとした時、

目｢……すみません！
もう、終わりました！？
打ち上げ！｣

と、走ってきて肩で息をしている蓮が
いつの間にか来ていた。

｢…あ！蓮！｣

岩｢おー、お疲れ様、目黒。
悪かったな。今日に限って
食事会行ってもらってさ。｣