2度の運命(黒)2 (ページ13)

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この後、給湯室に行ったら
ちょうど真希に会った。

真希｢ほんと良かったわね～♡
A♡｣

｢…う、うん。まぁ、そうだね。｣

真希｢もっと素直に喜びなさいよ！
王子様と結ばれたんだから！｣

………あっ！！！
そ、そういえば
王子様のこと聞いてなかったー！！！

｢…あ、ごめん。
蓮が王子様かどうかは
分かんない…｣

真希｢…はぁー！？
聞いてないわけ？
もう下の名前で目黒のこと
呼んでるくせに？｣

｢…う、うん。今、真希に言われて
思い出した、
そ、それはそれ、これはこれね！｣

真希｢…はぁー。
馬鹿じゃないの？
どうせ、医務室で
イチャコラして
舞い上がってたんでしょうよ。｣

っ！！！！

…ひ、否定は出来ないかも。

｢…そ、そんなんじゃないけど、
……まぁ、でももういっかな、
聞かなくてもさ。｣

真希｢は？あんだけ
今まで王子様のこと
言ってたのに！？｣

｢…うん。今、好きなのは
蓮なんだしさ。｣

…そうそう。
もういい加減卒業しなきゃ。

真希｢…聞いてみるだけ
聞いてみた方がいいと
思うけどね、私は。｣

｢……そうかな？｣

真希｢一応ね、今日の帰りでも
一緒に帰って、聞いてみたら？｣

｢……うん。｣

真希はそれっきり
このことについては話さなかった。

……もう知らなくてもいいと
言うのももちろんあるけど、

………もし、違ったらって
考える方が悲しくなってきて
嫌なんだ。

だから、もう聞きたくない。

…うん、そう。
私は今、蓮と付き合ってるんだしね。

そうそう。
今はそれを第一に
考えなきゃ。

と、真希が居なくなった
給湯室で1人思っていた。

阿｢…………………｣

…で、聞くにしても聞かないにしても
蓮とい、一応恋人になったわけだし、
一緒に帰ろうと思っていたんだけど、

｢…あ、お得意様との
食事会があるんだ。｣

目｢そうそう。
急に立て続けに今日と明日
入ったからさ。
…一応、明日はプロジェクトの
打ち上げだから途中参加でも
出来るよう切り上げられたら
行くつもりだけど、
お得意様だしな。｣

と、蓮は食事会があるから
一緒には帰れないっぽい。

…そっか、ちょっと残念だな。

目｢…はははっ！！
そんなあからさまに
寂しそうな顔しなくても
また会社で会えるじゃん！｣

｢…そ、そうだけどさ、｣

目｢…じゃあ俺また
Aの家行っていい？｣