家 ページ23
あれから蓮は終始、無言で
私の手を掴んだまま
私の家に着いて
ソファに並んで
座っているのだけど、
目｢…………｣
……いや、もう
私の家なのによく分かんないけど
帰りたい！！！
居心地悪すぎるんですけど！！！
うん、でもまぁ
私が悪いかもしれないし、
が、頑張って話しかけよう！うん！
｢…れ、蓮。
だからさ、別に彼氏に
したくないていうわけでなくて
あの質問だったからさ、｣
目｢…嘘つけよ。
佐久間くんとは趣味が会うからって
本当のこと言ってたろ。｣
｢…そ、そりゃそうだけど、｣
目｢…しかも、阿部ちゃんにも
笑顔が素敵って言ってたし。｣
｢…い、いやだって本当にそうだし、
聞かれたから正直に
答えただけだし。｣
目｢……この浮気者。｣
な、何それ！！！！
ただ、本当のこと
言っただけじゃん、私！！！！
て、ていうか、蓮だってさ！！
｢…な、なんで私が
そんなこと言われなきゃ
いけないの！？？？
れ、蓮だって女の子に
えろいとか優しいとか
言われて喜んでたじゃん！！｣
そうそう！！
顔もタイプって言われたし！！
目｢…TV的にも普通
喜ぶだろ。｣
｢…は、はぁ！？？
私だってTVだから
正直に答えただけなんですけど！！｣
なんなのよ！！！
この屁理屈男！！！
目｢……大体、ファンの子っぽかったし
それも本当のことだろ。
俺がえろいのも優しいのも。｣
｢…な、何その自慢！！！
ま、まぁ確かにそうだけどさ、｣
ビジュアルエースだからって
調子に乗って！！！
目｢…ふーん。
俺のこと、えろいとか優しいとか
思ってくれてるわけね。｣
｢まぁそれはそうでしょ……ってはっ！！｣
し、しまった！！！
は、恥ずかしい！！
目｢…どんなところが？｣
｢……は、はぁ！？？｣
目｢…ほら。恥ずかしがらずに
言えって。A。｣
と、急に顔を近づけてくる蓮。
いや、恥ずかしいに決まってるじゃん！
じーってすごい見てきてるし、
｢……ど、どこがってさ、
え、えろいのはなんか蓮、色気あるし、
で、や、優しいのは
いつも私のこと心配してくれるから……｣
ってめっちゃ恥ずかしいんですけど、
と私は思いながら
下を向きながら言った。
目｢…じゃあなんで
佐久間くん選んだんだよ。｣
｢……だ、だからさ、
もう蓮は彼氏だからって、｣
目｢…それでも俺が
選ばれたかったのに。｣
｢……え？｣
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作者名：さつき
| 作成日時：2021年4月15日 23時
