1番逢いたくて逢いたくなかった人(黒) (ページ4)

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｢んーっ。漫画も読み終えたし、
蓮の近況報告も聞けたし、そろそろ帰るね。｣

私は伸びをしながら言った。

目黒｢もう？どうせなら晩御飯食ってけば？
母さんも準備してると思うし。｣

｢いや、今日はうちん家、
お父さんの昇進記念で家で
ちょっとしたご馳走があるらしいからさ！｣

これを食べ損なうわけには
いかないよね！！

目黒｢…ぷは！やっぱりお前食い気凄いな！｣

蓮がさっきの不機嫌さなのは嘘ぐらいに
豪快に笑ってる。全く失礼極まりない男だ。

｢ほっといてよ！多分私の
好きな唐揚げは出てくる
はずなんだよ。兄ちゃん達も
珍しく帰ってくるらしいしさ。｣

私には兄が2人居て上の兄は
社会人で下の兄は大学生で
2人とも家を出て今日はお母さんが
連絡したこともあって
久しぶりに帰ってくるらしい。

目黒｢え、そうなんだ。兄ちゃん達元気？｣

｢うん、私も言ってもそんなに会ってないけど
元気にしてるみたい。
あ、反対に蓮、今日家に来る？｣

目黒｢いや遠慮しとく。
せっかくの家族水入らず楽しめよ。｣

蓮が私の頭にポンと
手を乗せてじゃあな。と言った。

｢うん、またね！｣

蓮は変なとこ律儀だからなー。
また今度来てもらうか。

こんな日々がいつまでも続いて欲しいと
連の家の帰り道、
夕日を見ながらこの時は願っていた。