鬼火～last story～【ハイキュー!!】 (ページ19)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:5,144 hit

17話ページ19

そのあと、黒華ちゃんとそのお母さん、美琴さんは帰って行った。

｢…本当に妹さんなの？｣

『そうよ』

どこからどう見てもそうは思えない。
美琴さんは全然覚えていなさそうだったし。

『高１の時に私があの子の記憶を消したの』

｢消した…？どういうこと？｣

記憶を消すことなんて可能なのだろうか？

『詳しい事は中で話すわ、さぁ、白空、中に入りましょう』

｢はーい！｣

3人で家の中に入り、ソファに座る。

｢Aちゃん、白空ちゃん、何か飲む？｣

『紅茶をお願いしてもいいかしら？』

｢私オレンジジュースがいい！｣

｢はーい｣

私はキッチンに行き、冷えたオレンジジュースを冷蔵庫から取り出しコップに注いだ。

紅茶のパックを取り出し、ポットに入ったお湯と一緒にティーカップに入れた。

私もオレンジジュースを飲もうかな。
追加のコップを取り出し、注いだ。

お盆に乗せリビングに運ぶ。

『ありがとう』

｢仁花ちゃんありがとう！｣

2人の目の前のテーブルにそれぞれコップを置いた。

白空ちゃんはすぐに飲み始め、Aちゃんは砂糖を入れ混ぜていた。

私は白空ちゃんの隣に座り、Aちゃんと向かい合わせになった。

『…美琴はね、私の双子の妹』

『そして私を殺そうとした人間』

｢ころ……す？｣

隣にいる白空ちゃんが驚いていた。
子どもにそんな話を聞かせていいのだろうか。
でもAちゃんが話すのならば大丈夫だろう。

それから私達は高校時代の話を聞いた。

1度殺されて人形になったこと。
人間に戻って美琴さんの記憶を消したこと。

包み隠さず全てを聞いた。