5話 ページ6
教室を出て職員室には行かずに校内を歩き回った。
A「いや、職員室用事ないし」
ただあの場所から抜け出したいが為の嘘をついたのだ。
A「ここって屋上行けるんだ」
ドアを開けてみると見覚えのある生徒が1人居た。
A「あ」
？？「さっきの」
A「朝はありがとうございます」
？？「転校生？」
A「そうですね」
？？「4月終わりに転校は珍しいね」
A「あぁ、まぁそうですね」
？？「名前聞いてなかったね、あたしは美竹蘭」
A「如月Aです」
蘭「いい名前だね」
A「そんなことは…」
蘭「？」
A「朝名前聞けずにすみません」
蘭「いいよ、全然」
A「あの」
蘭「どうしたの？」
A「もうそろそろ授業始まりますよ？」
蘭「あー、いいんだ」
A「サボりですか？」
蘭「Aもそうでしょ」
A「まぁ、そうですけど」
キーンコーンカーンコーン
授業始まりのチャイムが鳴り響く。
モカ「ら〜ん〜、ここにいましたか〜」
蘭「どうしたにの？」
モカ「教室にいなかったから〜」
A「朝はありがとう」
モカ「あ〜、朝の〜、青葉モカって言いま〜す」
A「如月Aです」
モカ「カッコいい名前ですな〜」
A「美竹さんと同じこというんだね」
蘭「たまたまだよ」
A「二人って幼馴染？」
モカ「そ〜ですとも〜」
蘭「正確に言えば、朝一緒にいた他三人も幼馴染」
A「そうなんだ、そんなに長く居られるのはすごいと思う」
蘭「これがあたしらにとっての当たり前なんだよね」
A「そっか」
モカ「私たち5人でバンドやってるんです〜」
A「カッコいいじゃん！」
蘭「モカ〜」
モカ「いいじゃん〜」
A「今度練習とかお邪魔してもいいいですか？」
蘭「いいんじゃない？」
モカ「いいと思いますよ〜」
蘭「今日放課後練習だけど来る？」
A「いや流石に急だから一応みんなに聞いてもらっても大丈夫ですかね？」
蘭「大丈夫だよ」
A「良かった、ありがとう！」
蘭「うん」
A「それじゃ、今日は帰りますね」
蘭「え？まだ学校始まったばかりだよ」
A「ここにいてもつまらないから、家でゴロゴロしようかなって」
蘭「そっか」
A「美竹さん、青葉さん、また明日！」
モカ「ばいば〜い」
そのまま屋上を後にして教室に戻った。
続く (更新停止中)
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作者名：蛹 | 作成日時：2021年8月18日 0時
