第一話。 ページ3
まぁ、そんなこんなで。
「こ、此処が東京・・・!!」
なんかもうすごいよ。空港が広すぎる。何ここ島の3割ぐらいあるんじゃないの??
空港の時点で驚いていたAは、外へと出た途端悲鳴を漏らすのであった。
「や、やっ、と・・・か、むろ・・ちょう・・!!!」
父お手製の頼りない地図を頼りに進み、迷いながら、ようやく「神室町」とやらまで到着した。
初めての電車、人がぎっしりの車内、活気がありすぎる町・・・何もかもがはじめてであったAは既に死にかけていた。
「と、とりあえず、聞き込み・・・かな・・。」
通行人にいきなり「すみません、東城会本部ってどこですか」と聞いてもギョッとされるに違いない。
だから、遠回しに聞くとしよう。
Aにはそれくらいの常識はあった。
「・・・う〜ん・・・・・・。」
とりあえず「あの〜、この町を仕切っている大きな極道組織があるらしいんですけど・・。」と聞いてみた。全く遠回しではないことに後で気が付いた。
それでも直結に聞くよりはいくらか効果があったのか、通行人は一瞬怪訝そうな顔をしたが教えてくれた。
しかし、場所までは分からないらしい。
やはり大きな組織だから秘密なのだろうか。
だが、神室町の人々が皆口を揃えて言った人物が居た。
それは、「桐生一馬」という名であった。
(続く)
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作者名:顕微鏡 | 作成日時:2016年9月13日 23時