角砂糖とビターチョコレート (ページ4)

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Bitter ページ4

「よし、終わったー。俺もシャワー借りるな？」

そういうと、いつもの場所からバスタオルをとって勝手にシャワーを浴びに行く。

本当に自由な人。

わたしと崇裕さんがこうなったのは、

酒癖の悪いわたしが原因だった。

仕事終わりにオーナーの淳太さんと、

照史さんと崇裕さんと飲みに行って、

記憶を無くすくらいべろべろに酔っ払ったわたし。

小瀧くんがいたらきっと小瀧くんが助けてくれたんだろうけど、

その日はシフトが被ってなかったこともあって、

家が近い崇裕さんがわたしの介抱役だった。

朝起きると、隣には崇裕さん。

そして、ゴミ箱には使用済みのゴム。

あ、終わった。バイトやめよ。

そう思ったのは一瞬だけで、

久しぶりに感じる腰の痛みと、

隣で幸せそうに眠る崇裕さんの寝癖が

なぜか愛おしすぎて、

わたしはその瞬間から彼に堕ちたんだ。

でもそれだけじゃなくて、

自分の中のクズが顔を出して、

苦手な…というか嫌いな先輩の彼氏と寝たら最高じゃない？

虐められてた時のちょっとした仕返し。

っていう考えも少しだけあった。

奪ってやろうなんておこがましい考えはなかったし、

この関係が続くなんてその時は思ってもいなかったんだけど。