【すとぷり】拾われました。【男主】

#18.愛されたかった僕のお話 “過去編” ページ18

Aside


父さんが亡くなって1ヶ月。
僕と叶翔は孤児院でお世話になることになった。


「Aくんと叶翔くんね」

『はい、そうです』

「今日からここがあなた達の新しい家だから
遠慮せず自由に生活してね！」

『ありがとうございます』

「分からないことがあったらいつでも聞いて！」

『分かりました……叶翔行こっか』

と「………うん」


あれから叶翔は口数が減った。
兄の僕ともあんまり話してくれなくなった。
前まで叶翔から話しかけてくれてたのに、
それすらも無くなった。


『おぉ……』

と「……思ってたより広い」

『そうだね』


それから夕食の時間まで
僕達は部屋でそれぞれ過ごした。

僕は本を読み、
叶翔は熱心に何かを調べていた。


と「にーちゃん」

『ん？どうしたの？』

と「………やっぱいいや」

『えぇwww』

と「ほら、食堂行こうよ」


気になるけど久しぶりに叶翔が話しかけてくれて嬉しかったし、まぁいっか。((


『ふー……ごちそうさま』

と「…………」

『ここのご飯美味しいね』


そう言い、ふと叶翔のプレートを見ると
全くと言っていいほどご飯が減っていなかった。


『叶翔？どうした？具合悪いのか？』

と「……にーちゃん、あのさ」

『ん？なんだ？』

と「話し方変わったよね、あと感情が籠ってない」

『………どうしたの急に』

と「あ、今言われて直した？」

『…………』





と「ねぇ、にーちゃん」

『………？』


と「嘘はだめ」

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