六日目.ごめんなさい ページ6
Aside
詩「本当に大丈夫?」
『大丈夫』
詩「それならいいんだけど・・・」
母「詩乃ー!!お友達よー!!」
詩「今行くー!・・・あとでね!」
本当、人間って汚い
触りたくない
触られたくない
この世から人間なんてモノ全部消えればいいのに
母「ちょっとこっち来な」
『・・・ぇ』
今度は何なの?
私、何もしてないよね
母「詩乃に何吹き込んだか知らないけど悪いのは全部お前だからね」
『・・・はい分かってます』
母「っていうかいつの間に手当てなんてしたの?お前にはいらないでしょ」
『ごめんなさい』
母「は?別に謝れなんて言ってないんだけど」
『・・・』
母「その湿布も絆創膏も全部剥がせ、お前は傷だらけがお似合いなんだからw」
『・・・っ』
母「剥がせないなら母さんが手伝ってあげようか」
『自分で・・・できます・・・っ』
母「なら早く剥がせよ」
『ぃ・・・っ』
母「ほらぁ・・・早くして!!」
『ごめんなさい・・・っ』
大丈夫
痛くない
怖くない
大丈夫
大丈夫だから
お母さんの言うとおり
私には傷だらけがお似合い
悲劇のヒロインぶりたいわけじゃない
ねぇ
悪いのは私?
本当に全部私が悪いの?
『嫌、です』
母「は?」
『詩乃が・・・詩乃が私のためにやってくれた手当てを無駄にするなんて嫌です』
母「・・・お前さぁ勘違いも程ほどにしなよ?」
『・・・』
母「詩乃がお前を手当てしたのは詩乃が優越感に浸りたいから」
『違う・・・!!』
母「何が違う?というか親に向かってタメ口聞いてんじゃねぇよ!!!」
パァンッ
バタッ
母「・・・あれタヒんだ?w」
タヒんでない
ちゃんと生きてるよ
でもこのままタヒんでもいいかな
どうせ私がタヒんだって誰も悲しまない
うん
このままタヒんじゃおう
この状態でビルから降りれば確実でしょう?
母「何処行く気?」
『ビルの屋上・・・です』
母「あっそう」
ねぇお母さん
今までありがとう
ねぇ詩乃
今までありがとう
私はタヒんでも二人が大嫌いだよ
永遠に大嫌いでいる
いっそ呪ってあげたいくらい
じゃあね
66人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沙灯 | 作成日時:2019年4月7日 21時