二日目.連絡先 ページ2
Aside
?「待ってよA!!」
『嫌だ』
?「真顔で返さないでよ!!w」
朝から元気なこいつは、私の双子の姉、詩乃(しのん)
明るくて優しくて可愛くて表情豊かでいわゆる愛されキャラ
それに比べて私は
暗くて不器用で口下手で可愛くもなくて表情なんて皆無そのうえ潔癖症
そのせいで身内以外の所有物とかその人自体とか
汚く見えてしまって何も出来なくなった
詩「今日は起きれると思ったんだよ」
『寝坊したくせに』
詩「だからごめんって〜;;」
『まぁ遅刻しなかったからいいけど』
詩「でしょ?」
『はぁ・・・』
詩「何で溜め息つくのwあ!先輩おはようございます!」
?「詩乃ちゃんおはよ〜今日遅いんだね」
眠そうに返事をするこの人は
同じ中学だった一ノ瀬 彼方先輩
この人は詩乃のことが好きで
何回もアタックしてたけど鈍感な詩乃には気付かれず終了
今は好きかどうか知らない、でも
顔が赤くなってるあたりまだ好きだよね
詩「え、いや寝坊したんじゃないですからね!!」
彼「寝坊したんだ?」
詩「してないですってば!!」
この会話に私は不必要だし先に教室行ってようかな
詩「そういう先輩はどうなんですか!」
そうだった
ここに私を引き止めてくれる人なんていないんだ
酷く醜くて小さい私の存在に気付いてくれる人なんていないんだ
-教室-
「おはよー!同じクラスなれたね!」
「よかったぁ!でもC子と離れちゃった」
はぁどうしてこうも
私には幸福が降りないんだろうか
?「なぁなぁ!教えてぇや!」
『・・・』
この人は坂田 悠(自分から言ってきた)
因みに何を教えてと強請っているかというと
詩乃の連絡先
自分で聞けばいいのに恥ずかしいからという理由で
私に聞いている
坂「ハッ!もしかして詩乃ちゃんの双子じゃないん?」
そうだ、双子じゃないですって言えば済むことじゃん
それでも口が勝手に言ってしまう
『双子です』
って
坂「じゃあ教えてくれたってええや〜ん」
『自分で聞けばいいじゃないですか』
坂「せやから恥ずかしくて聞けん言うてんの!!」
『知りません』
坂「酷い!」
『・・・分かりましたよ』
坂「お!」
『教えればいいんでしょう?』
坂「うん!」
『放課後ついてきてください』
坂「・・・・・へ?」
あ、そういえば
詩乃と違うクラスになったんだ
やったね
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作者名:沙灯 | 作成日時:2019年4月7日 21時