戻ってきてよ、マネージャー。【ハイキュー】【烏野高校】 (ページ16)

今日:567 hit、昨日:1,300 hit、合計:113,316 hit

■ . 15 ページ16

.

ーーー数日後。

今日は、週に一度ある全ての部活が休みの日。

…この曜日は毎週、バレー部に見つからないように帰るのが大変なんだよな。

いつもならそう思いながら下校していた所だが、今日は少しだけ違っていた。

「鈴川先輩！おなしゃーす！！」

『ん、よろしくね

えっと…じゃあまず、日向くんは何が苦手なの？』

「スパイクも鍛えたいんすけど、やっぱり一番苦手なのはレシーブです！」

『レシーブか。じゃあとりあえず、私がボール出すから一回日向くんのレシーブ見せてくれる？』

「はい！！」

この間連絡先を交換した日向くんから昨日連絡が来ていて、〝明日もし暇だったらバレー教えてください！！〟とのこと。

特に今日は用事もないし、快く了承させてもらった。

ーーーそういう訳で、今日は日向くんと共に近くの公園にやって来ている。

「ーーーど、どうですか？！？！」

『んー…軸がブレてる気がするんだよね』

「軸？」

『そう、軸。

レシーブって上半身はあんまり動かさないでしょ？』

「はい！」

『だから大事なのは、上半身の軸をブラさず、それでいていかに腕を振らずに優しく受け止めるかってことと、膝の動きだと思うの』

日向くんのレシーブを見て改善した方がいいと感じたところを伝え、一つ一つアドバイスをしていく。

日向くん、素質はいいと思うから後は技術を磨いていけば強くなれるはずなんだよね。

『力抜いて、リラックス』

「リラックス… 」

『そう。レシーブが苦手だと、レシーブしなきゃ、繋げなきゃ、って焦って体に力が入りがちだと思うんだけど、それって結構良くないの

だから、リラックスしてボールを受け止めてあげる。いい？』

「っ、はい！！」

元気よく返事をした日向くんは、目を瞑って一度息を吐くと何処か雰囲気の違う表情を浮かべていて。

少しゾクッとしたけれど、そんな彼がどんなレシーブを見せてくれるのか好奇心が湧き、すぐにもう一度日向くんに向けてボールを放った。

ーーーすると。

『 …！！』

「ど、どうですか？！？！」

『 …すごい。日向くん、飲み込み早いんだね』

「 …！ほんとですか？！」

『すっごい綺麗なレシーブだった！この調子！』

「！！先輩のおかげです！あざーっす！！」

.