戻ってきてよ、マネージャー。【ハイキュー】【烏野高校】 (ページ12)

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「ーーーよーし、じゃあ一旦休憩しよう」

練習の合間のドリンクタイム。

選手たちにドリンクの入ったボトルを手渡していく中、スガから聞いた〝変人速攻〟というものに興味があった私は、日向くんと影山くんに声をかけてみることに。

『ねえ、二人とも』

「？なんすか？」

『ちょっとお願いがあるんだけど、聞いてくれる？』

「お願い？」

『うん。〝変人速攻〟を見せて欲しいの』

「！いいっすよ！な、影山！｣

「おう」

『やった！ねえ大地！今ちょっと時間もらっていーい？』

「一回だけだぞ」

『！ありがと！』

大地から許可も貰えたことだし、早速二人に変人速攻を見せてもらうことに。

ーーーまずコートに日向くんと影山くんが立ち、その向かいのコートにサーブを打ってくれる田中が立つ。

そして田中が優しくサーブを入れ、それを日向くんが少しぎこちなかったけれどレシーブしてボールを上げる。

ーーーそれからはもう一瞬で。

日向くんがすぐに駆け出したかと思えば、ボールの真下に立った影山くんが日向くんが飛び立った場所へピンポイントにボールをトス。

そしてものすごい威力でスパイクを打った日向くん。

「鈴川先輩！どうでした？！」

『すごいよ二人とも！！そんな速攻初めて見た！』

「！あざっす」

『 …ほんと、いいなあ、二人とも』

「？鈴川先輩？」

思わず口にしてしまったその言葉に日向くんが反応するけれど、なんでもないと誤魔化しを入れる。

すると、なんとも言えない空気になってしまったのをいち早く察知してくれたスガが話題を変えようと声をあげて。

……でも、その変え方は何だか違う気がするんだけど。

「ーーーあ、じゃあさ！試しにA、二人の変人速攻受けてみろよ！」

『 ……は？』

「え、鈴川先輩バレー出来るんすか？！」

「 Aは中学までずっとバレーやってたんだべ！」

『あ、ちょ、バカ…！』

「おれ、見てみたいです！！！鈴川先輩のレシーブ！！」

「俺も見たいです」

『ええ、ちょ、二人まで… 』

キラキラした目で後輩たちに見つめられてしまえば、もう断る術は持ち合わせていない。

半ば押される形で変人速攻を受けることとなってしまった私は、浮かない顔でコートへと足を運んだのだった。

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