今日から君もわたし推し！

▽ ページ44

side:りょう



『…ねぇ、これお仕置きかやぁ？』

「いーから、黙って従う」

『いや、恥ずかしいは恥ずかしいんだけどさ』



少しずつ酔いの覚めてきたAは気まずそうに視線を落とす。そりゃ普段撮影でこんなとこ見せないもんね、視聴者にこういう顔見せるのも嫌でしょ。まぁ俺だって嫌なんだけどさ。



「ボンサバドゥ！どうも、東海オンエアりょうの個人チャンネル、ブラーボりょうのボンサバドゥチャンネルへようこそ！今日は特別ゲストが来てますよ」

『…やぁどうも、東海オンエアのAだ…』

「はい、今日はAの彼氏目線の動画をお届けするっていう罰ゲームを執行中です。因みに今は膝枕してる目線です。Aファン的には堪らないんじゃない？」

『ホントこの人鬼畜です…人の個チャンでやることじゃないだら…』

「Aを膝枕したらこんな感じだよって話ね」

『どうかりょう推しに刺されませんように…！私の映像を自分に脳内変換することをお勧めするよ』



因みにこれ、建前上個チャンとは言ったけど正直出すつもりはあんまり無いよ。こんな可愛い顔、誰にも見せたくないしね。



「じゃあこれからAの嫌いなことをしまーす」

『…まさかっ！』

「はい、耳かきでーす」

『本当にやめて…死にたくなる…』



耳かき自体は好きなのに人にされる耳かきが嫌いな彼女。ぞわぞわして変な声出ちゃうんだって。大事なことだからもう一回言うけど、変な声出ちゃうんだって。まぁそれがお仕置きって所かな。



『んぅ…やぁ！そのゆっくりやるの無理！ダメ！』

『りょ、ぉ…っ！もうやめっ！』

「耳かきしてるだけでしょ。なんて声出してんの」

『知っててやってる癖にぃ…！あっ、やぁん！』



流石にやりすぎは可哀想と思って10分足らずで解放してあげました。別に俺がやばかったからとかじゃないから。これ大事。



『はぁ…っ、はぁ…っ』

「ちょっとは懲りた？」

『はい、大分…っ』

「じゃあシャワー浴びて寝よ。明日はAが朝ご飯係ね」



抵抗からじんわり汗をかいている頬を撫でる。やっぱりつくづく俺はAに甘いなと思う。きっと明日の朝も、ギリギリまで起きられないAの代わりに朝ご飯を作ることになるんだろうから。





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前回引き続きりょうくんイチャコラ回でした！
そろそろ満遍なく書かなきゃなぁ…
できるかなぁ←

2020.1.24 蒼姫

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