君と僕と僕らと (ページ16)

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「今頃シルクたち上手くいってるかなぁ」
「うーん…」
「え、もっきゅんそんな感じ？」
「なんかさぁ、そんな単純じゃない気がするんだよね。特にあの2人だとさ」

ダホと帰りの道中、決着をつけてるであろう二人について話していた。ダホは二人が上手くいくと思っているようで、難色を示す俺の反応が意外だったみたいだ。フィッシャーズのことを誰よりも考えている二人だからこそ、そんな簡単にいくとは思えない俺は彼にも伝わるように続けた。

「俺らもさ、もう子供じゃないわけじゃん。ただ好きだって気持ちだけじゃ、どうにもならないことだってあるよ」
「この前Aと話した時も、怖いって言ってた。今までの関係を壊したくないって…でもお互いがお互いを好きなのに！」
「何も考えずにお互いが好きで、一緒にいてなんて、きっと考えられない。メンバーのことも、ウオタミのことも考えるとって、きっと2人ならなるよ」

恋愛禁止のグループでもない、何かあれば報告や相談をすれば誰も止めるやつなんていない。やりたいようにやろう、シルクの口癖だけどそのシルクこそがグループのことを誰より考えてる。それはAだって一緒だ。これまで何度もアンチに女子であるが故に叩かれることがあった。自分は何を言われてもいいがその矛先がグループに向いた時、彼女は決まって悲しい顔をするのだ。今回のことだって、きっと世に知れたら批判は免れない。二人のこととは言うが、二人はグループの批判が飛ぶことを恐れるだろう。

「後悔しない決断をしてくれるといいよ」
「…そうだね、」

彼等の気持ちを無下にするわけではないけれど、どうか俺たちのことは顧みないで欲しい。自分たちが幸せになれる道を選んで欲しい。二人が幸せに笑っていてくれる事が、俺たちの何よりも変え難い幸せなのだから。