《涙》 ページ16
M「・・・・・っ・・・！」
その人物とは、智くんのことだった。
いつも俺の好きな人と一緒にいた人。
俺の好きな人の、好きな人。
俺は、俺の体は気づいていたんだ。
俺は、智くんの代わりだということ。
ずっと、ずっとあなたに触れたい、自分のものにしたい、
そう思ってたのに。
智くんのことを思ったら、何もできなくなっていた。
S「松潤・・・？」
M「今、翔くんに必要なのは俺じゃない。智くんだよ。俺・・・・さ、ずっとね、翔くんのこと、好きだったんだ。それで、翔くんに近づけて嬉しかったんだ。でもね、翔くんには智くんがいるんだよ。だから・・・・っ・・・仲直り・・・・しておいで・・・・？」
S「・・・・・松潤・・・・。」
沈黙が少し続いた。
S「・・・そう、だね。ありがとう。松潤。」
俺は翔くんの上からどけた。
M「早く・・・・言ってきな？」
S「・・・うん・・！ありがとう。それじゃあ！」
あぁ、なんて事を。
三十路のおじさんが涙目で必死に好きな人の背中を押してるなんて。
この結果、ニノに言ったら怒られそうだな・・・
そう思いながらも、どこかすがすがしい気持ちだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
きっと呼び方が“翔くん”になったのも、前の関係に戻そうと思ったからだと思う。
・・・・・・・・・
そういうことにしてくれ。by作者
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作者名：さとしょう | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/satoshisho0531/
作成日時：2014年2月12日 21時
