移動 side 二宮和也 ページ48
大野さんと温泉の入口辺りに設置されていた
ソファでAを待つ。
あー、早くこないかな。
一緒にしたいゲームがあるのに。
早く仕事終わらせて一緒にしたいのよ。
大野「ニノ、随分Aが気に入ったんだね」
ふにゃっとした笑顔で大野さんが
俺に話しかける。
まぁ、そうね。
なんだろう、大野さんに似てるからかな。
二宮「なんか大野さんと同じ匂いがするから
安心するんだよ」
大野「え？使ってるシャンプーとかは
一緒じゃないと思うんだけど」
と、自分の匂いを嗅ぎ出す。
体臭が似てるのかなぁ、なんて言っている。
そうじゃないんだよなぁ。
こう、雰囲気というか空気というか。
心地良い感じの。
二宮「ねー、リーダー」
大野「うん？」
二宮「後でAと遊んでいい？
一緒にしたいゲームがあるんだよね
二人じゃないとクリアできないの」
大野「いいんじゃない？
まだAも眠くはないだろうし」
二宮「んふふ、ありがとう」
大野さんにもたれかかる。
何も言わずにただ無言でAを待つ。
数分くらいでAが出てくる。
大野「あ、A」
ふにゃっと笑う大野さん。
するとつられてAも笑う。
あ、やっぱ兄妹だなぁ。
笑った顔すげー似てる。
A「ごめん、待った？」
大野「全然」
二宮「大丈夫」
A「そか、じゃあ行こうか」
、、、やっぱりそうだ。
二宮「撮影中はあんな はしゃいでたのに
今は落ち着いてんね」
A「ふふ、安心してるからかな」
、、、俺がいても安心してくれるんだ。
なんか嬉しいよね。
ここ三人は安心できる場所なんだって。
Aにとっても、そうであってくれるのは
ぐっとくるものがある。
大野「ロケ中は安心できなかったの？」
A「誰かに見られる、撮られるって
久しぶりだったから少し緊張したかも」
大野「はは、大丈夫でしょ
俺らもフォローするから」
二宮「そうだよ」
なんて他愛のない話をしながら
潤くんたちの待つ部屋に向かう。
大野「あ、そうだ A聞いてよ」
と大野さんが思い出したかのように
Aに話しかける。
大野「さっきニノがね、俺とAは
同じ匂いがするって言ってた」
A「え？使ってるシャンプーとかは
一緒じゃないと思うんだけど」
、、、大野さんと全く同じセリフ。
二宮「あはははは！！！」
あぁ、ずっとこんな日常が
続けばいいのに、なんて。
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作者名：えり | 作成日時：2022年1月13日 12時
