私はリーダーの妹です！ (ページ1)

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大野智の妹の私ページ1

東京

私の名前は大野 A。
何を隠そう、
あの嵐の大野智の妹である。

でも、これは秘密の話。

私は平平凡凡に生きたいのだ。

でも、そんな願いはあの日を境に
一瞬で消え失せてしまった。

時は、2009年10月22日

兄である智くんにメールを送る。

A『VS嵐ゴールデン進出おめでとう』

するとすぐに返信が返ってくる。

大野『ありがとう～頑張るよ』

私の兄は大野智。嵐のリーダーだ。

兄が売れるのは喜ばしいことだが、
街に出ると兄の写真が至るところに
貼ってあるので変な気分になる。
私からすれば、ただの
生まれたときから一緒に居た
お兄ちゃんなのだから。

私は一般人。
その上、智くんと5つも年が離れている。
学校が被ったのだって小学校の2年間だけ。
智くんは中学生の頃に
ジャニーズ入りしたから
私の友達でも智くんが
お兄ちゃんだってことを知っている人は
少ないんじゃないだろうか。
智くんに妹がいる、
という事実はみんなが知っていても
誰かまでは知らないというのが
現実だろう。

それに私は嵐のメンバーに
会ったことはない。

相葉さんか誰かが会いたいと
言ってくれていたみたいなのだけど、
シスコン気味の智くんが
「嫌だ」と突っぱねたみたい。

それに関しては智くんに感謝している。

何を隠そう、私、大野 Aは
生粋の平凡絶対主義人間。

目立つこと、面倒くさいこと、
その他平凡な人生を脅かすものは
すべてNGなのである。

智くんは人気アイドル。
確かに平凡な日常を脅かす人だ。
でも、私の人生の安心のために
仕事をやめろなどとは言わない。
むしろ、お兄ちゃんのことなのだから
応援すらしている。
たまにファンに混じって
コンサートまで行くくらいだ。

智くんが
「関係者席で見る？」
なんて聞いてきた時は
背筋が凍るかと思ったが
いちファンとして応援したいの！
と言うとすんなり引いてくれた。

そんな私を理解している兄を
持って、私は誇らしい。

ﾋﾟﾛﾘﾝ

メールが来る。

大野『ねぇ今って実家にいる？』

A『いるけどどうしたの？』

大野『持ってきて欲しいものがあるんだけど』

そう、これが始まりの合図だったのだ。