もう、知らない。【Satoshi】Part2 (ページ38)

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帰ってきたA。

和「先輩、お疲れさまでした。」

もう会えなくなっちゃうんですね、と付け足して一枚の紙を渡した。

A「ありがとう、これなに？」

和「リザルト。俺が作ったA先輩の今までの記録です。」

A「え、中学の頃のも入ってるじゃん」

和「頑張って探して作ったんですよ？大事に取っといてくださいね。」

A「なんだ、意外と優しいじゃん。」

和「別にそういうことではないですよ？」

なんも俺のこと分かってないんですね、Aさん。

和「ま、ちゃんとダウンして疲れを溜めないでくださいね。」

A「さんきゅ、んじゃ戻るね。」

そのリザルト集めるのに結構時間かかったんですよ？

あなた絶対知らないですよね？

俺、変態かな？

本当はもっと早く渡してあげたかったんですよ。

最後の大会をベストを出して終われるように。

だってまさか本当にこの大会で終わるとは思ってなかったんですから。

あなたのことだから、なんだかんだ言って高3のインターハイ予選まで居てくれると思ったんだもん。

だから敢えて俺は気持ちを伝えなかった。

最後の大会で伝えようと思ってたんでね。

だから俺の気持ちに気付いてください。

さっきの紙、ちゃんと見てくださいね。

頼みますよA。