今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:7,040 hit
小｜中｜大
01 /Satoshi ページ2
A「なんかごめん。ここまで来てもらっちゃって。」
智「ううん、全然。Aを見送るために来たんだから。」
A「ありがと。」
田舎の真ん中にある小さな町。
広大な田んぼの中にポツリと佇んでいる何もない駅。
キャリーケースと手荷物を持ったAは、
駅のホームにあるベンチにちょこんと座ってる。
智「本当に東京行っちゃうの？」
A「…もう決めたから。向こうで一人暮らしして、頑張って大学通う。」
智「そっか。」
小学生のころからずっと一緒だったA。
学校も人口も数少ないこの町だから、一度は顔を見た人たちばっか。
Aと俺んちはそこまで近くはないんだけど、
帰る方向と帰り道は同じだった。
たまに俺らで見つけた裏道を通って遊びながら家に帰ったり、
2人で朝寝坊してヤバッって言いながら汗だくになって学校に行ったこともあったっけ。
そんなことしているうちに、俺はAのことを好きになっていた。
でも当時は小学生だったから『本当の恋』っていうものを知らなかったんだ。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はるちゃん | 作成日時：2014年12月2日 19時
