８０．キリストからの贈り物 ページ4
挙式には、お姉ちゃんのお友達を始め、海人さんの友達もたくさん来て。
賑やかな挙式になった。
「新婦、樋口美咲は、新郎、高橋海人への愛を誓いますか？」
神父さんの落ち着いた声が教会に響き渡る。
「はい。」
しっかりした、迷いのない声。
鼻水を啜る音がしたから、隣を見てみたら
お兄ちゃんの瞳には雫が溜まっていて。
そっと、ハンカチを差し出すと
照れたように笑った。
女性陣が目を光らせて、お姉ちゃんからのブーケを取りたがっている今。
お兄ちゃんに促されて、一応、端っこで待機していた。
もちろん、貰う気なんてない。
だって、この中取れそうにないよ？
倍率高いし。
そんな感じでぽけーっとしてたら、
私の膝にブーケが落っこちた。
え…？
えぇ？？
とりあえず、ブーケを手にとって顔を上げると。
怖い目をしたお姉さんがたが
私を一瞥する。
白とピンクの花束は
私の元に落っこちてきてくれた。
＊
「Aちゃんっ！」
外でカクテルやワインがずらりと並べてあって、とにかく豪華。
煌びやかな格好をしたお姉さんたちは、所作も綺麗で。
羨ましかった。
「ブーケ、おめでとう。」
柔らかく笑う海人さんは、私のお義兄さんとなる。
雰囲気が櫻井さんに似ていて。
“お兄ちゃん！”って感じの人だし。
「幸せになってね。」
キラリ、と白い歯を魅せて、同級生が集まる輪の中に消えて行ってしまった。
「あ、そうだ。A？」
お姉ちゃんと話し終えたお兄ちゃんが、室内の方から手招きしてきたので室内に戻る。
「この前さぁ、嵐さんの取材してきたんだけどさ〜。」
若干ほろ酔いのお兄ちゃんは自慢げに語り始める。
「大野さんってすげー優しくてさ。サイン、凄いことになってるよ。」
ほらって渡された色紙は
顎が外れそうなことになっていて。
「松潤からサイン貰っちゃったよ〜。」
智くんのサインがセンターにあって
それを囲むようにして他の皆さんからのサイン。
これ、ありなの？？？
ダメなことじゃ…？
智くんが、私のお兄ちゃんだって気付いた？
多分、それは無いと思う。
だって…樋口なんて名字の人世の中に溢れるほどいる。
嵐さんって本当に優しい人なんだな。
見ず知らずの人間にサインを書いてくれるなんて。
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わかにゃ(プロフ) - 櫻宮夢月さん» いえいえ…本当のことを言っただけですから＾＾ (2012年8月3日 15時) (
レス) id: 9506922c93 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮夢月(プロフ) - わかにゃさん» わわわぁ！！ありがとうございます＾＾本当、嬉しいです！！ (2012年8月3日 14時) (レス) id: b85a1ccf9e (このIDを非表示/違反報告)
わかにゃ(プロフ) - 櫻宮夢月さん» 現実に近づけているからひきこまれるんですよ＾＾ (2012年8月3日 14時) (レス) id: 9506922c93 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮夢月(プロフ) - わかにゃさん» そう…ですかね？沢山の素晴らしい書き手さんがいますよ！私の作品は夢小説とは言っても、できるだけ現実に近づけていますので。それが原因なんですかね？（笑） (2012年8月3日 13時) (レス) id: b85a1ccf9e (このIDを非表示/違反報告)
わかにゃ(プロフ) - 櫻宮夢月さん» 夢月さんの書く作品は引き込まれるんですよ。こんなすごい作品は数すくないので＾＾ (2012年8月3日 13時) (レス) id: 9506922c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻宮夢月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yaneurabeya/
作成日時：2012年5月5日 9時
