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「でも……やっぱり」






頭の中でごめんなさいを何連発も叫ぶ。




私はドアの鍵をそっと回して
部屋に入ってきてしまった……



だけど……

入ったは良いものの
鍵も閉めずそのまま扉の前で
しばし立ち尽くす。







「うううぅー」








小さな呻き声を一つ上げ、決断した。









扉をガッと開け、
男性の横へ腰を下ろす。


そして未だ俯くその顔を
ぐっと覗きこむ。







「お兄さん!やっぱりここじゃ風邪引いちゃいます!!」



『………zzZZ』





私の声は届いていない模様。






「あ、あの!お兄さんっ?」


 


肩をトントン叩くも
…………一向に反応がない。





あかん………
寝ゆる、完全に寝ゆるー!







「と、とりあえず……た、立って下さい!」







意を決して肩を激しく揺すってみるも
やっぱり反応はなく。



片腕を自分の肩にかけ、
そのまま無理矢理立ち上がった。









「っ!!む、むり…………っ!!」






思ったより男性の背も高く、
どちらかというと小柄な方だと思う私に。



完全に身を任せた体重が
重くのし掛かる。





立ち上がったままの体勢でなんて
いられるはずなくって

あっけなく即座に半腰。





でもそのままドアノブに手を伸ばし
足を挟みながら
無理矢理に男性を玄関を入れる。









ドンッ__








「……った…………ぃ……」



『……ぅ…』






やっぱり支えていられるはずもなく
私はそのまま男性の下敷きになった。



瞬間的に両膝も強く打ち、
ビリっと電気のような痛みが走る。









そして上から一面に降ってきて
ふわりと私を包む。





甘美な香りに誘われて。





痛みなんてすぐ。

別世界の遥か遥か遠くに
置き忘れてきてしまったのかも。




必然的に横にきていた男性のその顔を
時間を忘れたように見つめてしまう。



コワモテな感じ……

で片付けられてしまった
それはとても整った顔をしていて。






意思の強さを表すかのような眉に
閉じていても分かる切れ長の瞳…


すっと高い鼻筋の下には
薄く均等に整う綺麗な唇…









甘美な世界にまた連れ去られた。









私の心臓が

トクン、と甘く波打つ。

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設定タグ:三代目jsoulbrothers , 今市隆二 , 登坂広臣   
作品ジャンル:タレント
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sana(プロフ) - SAYAKAさん» どうも有り難うございますっ(*ノェノ)!! (2016年1月19日 15時) (レス) id: ce7a44bede (このIDを非表示/違反報告)
SAYAKA - 良かったです (2016年1月19日 15時) (レス) id: d7ea995e76 (このIDを非表示/違反報告)
sana(プロフ) - ユキさん» 有難うございますっ(*´ェ`*)!!永く永く奥底に沈めていた記憶。隆二くんの優しさに包まれ涙がぽろぽろと…(;_;)メロメロ嬉しいですー!!熱優男隆二くんにこれからも翻弄されちゃって下さい(*ノェノ)♪ (2016年1月11日 12時) (レス) id: ce7a44bede (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 隆二と主人公の場面の泣いちゃうトコロ感動しました^o^☆★隆二がやさしすぎてメロメロですよ〜(^○^)☆ (2016年1月11日 11時) (レス) id: 2f43933571 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - きゃなさん» わぁーコメント有り難うございますっ(*^^*)最後まで読んで下さって感謝です!!隆二さん‘ならこう言うかな?と考えながら書いてるのでその言葉染みました(*゚0゚*)同じく隆二さんの優しさにときめいてます!笑 (2015年8月28日 19時) (レス) id: f6de7066af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sana | 作成日時:2015年8月7日 0時

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