暗闇から救ってくれたのは･･･【志麻】 (ページ3)

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行こうよ！！ページ3

宙side

海「ねーねー！！宙！！浦島坂田船のライブ行こうよ！！」

海は、楽しそうな声で言った。本当なら、目をキラキラさせているんだろう。

『うん！行こ！！』

もちろん行くに決まっている。なぜなら、浦島坂田船のメンバーの「志麻」くんが好きだから！

志麻くんを知ったのは、ナンセンス文学を聴いていたとき。私の心の中に入り込むようなイケボで

かっこいい。顔は、見たことがないけど。見えないからね。そこから、志麻くんの歌ってみたを聞く
ようになった。

海「実は、うらたぬきさんがね、関係者席で相方も一緒に来いよって言ってくれたんだ！」

『まじ！嬉しい！うらたさんに感謝しないと！いつ行くの？』

海「え？明日！」

『え！？！？明日！？！？』

明日はやばい。もう準備しないと！

『準備しよ！』

海「宙のことだから、言うと思った！準備するか！」

私は、目が見えないため、全部海にやらせてしまっている。申し訳ない気持ちになる。

『ごめんね、海。全部やらせちゃって･･･』

海「大丈夫だから！目が見えないんだし･･･それに宙は、私を助けてくれた命の恩人だからね！」

私を命の恩人と言ってくれている海は、私がまだ目が見えている時にいじめにあっていた。

本当に可哀想だった。私は、勇気を出して、『こんなことして何が楽しいの？自分がやられた側に

なってみろ！』言った。それから私は、海の毎回ボディーガードとして、守っていた。

海は、脆くてすぐ包丁を自分に向け死のうとした。私は、それを止めに入ったりした。

いじめが止んだ頃には、私の目がだんだんと目が見えなくなっていった。それから、

海が「今度は、私が守ってあげるね！」と言って、今に至る。

海「スマホ、タブレット、財布、本･･･あと、ペンライト･･･」

『私、次、歌ってみたの練習しといていい？？』

海「あ、いいよー、やっぱり来ていく服は紫だよね！」

『うん！』

海「可愛くしてあげるからね！志麻くんに好かれるように！！」

『ありがと！海！！』

私は、Googleで『ロキ』を探す。あ、もちろん『おっけーぐーぐる』って言うやつでやったよ！

ロキは、海と一緒に歌う曲。だいたい覚えた。

〜♪

海「宙ーもう覚えたじゃん！今日録音しゃいます？」

海の声が聞こえた。

『うんそうだね！！しよ！』